クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 2月, 2009
ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲:微睡みの中の幻を

ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲:微睡みの中の幻を

ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲 フランス象徴派を代表する詩人ステファヌ・マラルメの同名の詩、詩の世界では『半獣神の午後』と呼ばれるが、その詩を基にドビュッシーが作曲した管弦楽曲。 詩を忠実に描写するよりは、マラルメの詩の背景となり、言葉の持つ響き、ニュアンス、輝きを音楽にした、という方が正しい。 ドビュッシーが印象派音楽に着手しだした頃の作品であり、かの指揮者・作曲家のブーレーズは「『牧神』の […]
メシアン 世の終わりのための四重奏曲:天使が告げる神の世界

メシアン 世の終わりのための四重奏曲:天使が告げる神の世界

メシアン 世の終わりのための四重奏曲 オリヴィエ・メシアンは20世紀フランスを代表する作曲家で、昨年2008年は生誕100周年であった。 世界各地で彼の作品が演奏され、この曲を含め、日本でも例年以上に演奏会でメシアンが取り上げられていた。 神学家であり鳥類学者でもある彼は、共感覚者でもあり、彼独自の高い音楽性の由縁といえる。 「世の終わりのための四重奏曲」は、彼が第二次世界大戦中に捕虜となり、収容 […]
ヨハン・シュトラウスⅡ世 ワルツ「春の声」:春ってなあに

ヨハン・シュトラウスⅡ世 ワルツ「春の声」:春ってなあに

ヨハン・シュトラウスⅡ世 ワルツ「春の声」作品410 数あるウィンナーワルツの中で、抜群の知名度と美しさを誇るのが、このワルツ「春の声」だ。 「ファ、ミファソ、ドレミ♭、ラシ♭ド、ファ」という序奏を聴けば、誰でも「ああ、知ってる」と思うはず。 ビアンカ・ビアンキというコロラトゥーラ・ソプラノ歌手のために書かれた曲で、元は声楽ワルツである。 その後ピアノ編曲版が出され、今は管弦楽版が一般的だ。 ちな […]
バッハ フランス組曲:バロック表現の自由度

バッハ フランス組曲:バロック表現の自由度

バッハ フランス組曲 BWV812-817 クラヴィコードのための曲を、J.S.バッハ、C.P.E.バッハは数多く残している。 鍵盤楽器の歴史を辿ったとき、多くのバロック作品はピアノで演奏され、チェンバロがそれに次ぐが、なかなか当時のクラヴィコードの音色で奏でられるバロック音楽は聴かない。 フランス組曲も、「平均律クラヴィーア曲集」「イギリス組曲」など多くのクラヴィコードのための作品の1つだ。 組 […]
ビゼー 「アルルの女」第1組曲、第2組曲:一級の美しさを手軽に

ビゼー 「アルルの女」第1組曲、第2組曲:一級の美しさを手軽に

ビゼー 「アルルの女」第1組曲、第2組曲 「カルメン」でおなじみのビゼーの作品で、カルメンに次ぐ知名度と人気を誇るものといえば、「アルルの女」である。 ドーテという作家による同名の戯曲の劇付随音楽として作曲した27曲のうち、ビゼー自身が選んだ4曲が第1組曲で、ビゼーの友人ギローが選び、編纂したものが第2組曲である。 第1組曲が前奏曲・メヌエット・アダージェット・カリヨンで、第2組曲がパストラール・ […]
ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」:血のように赤い夕日が沈む

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」:血のように赤い夕日が沈む

ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調「新世界より」 作品95 「新世界より」と言えば、誰もが知ってる4楽章、それと日本では「家路」として親しまれている2楽章、これらに表されるように、おそらくクラシック音楽を代表する作品と言えるだろう。 ドヴォルザークはチェコの作曲家であり、この作品にもチェコ音楽の影響は多分にある。 しかし「新世界より」という副題、また黒人霊歌の引用などから、アメリカの音楽とも取れる […]