クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 7月, 2009
ディーリアス 「フロリダ」組曲:美しい青春の思い出

ディーリアス 「フロリダ」組曲:美しい青春の思い出

ディーリアス 「フロリダ」組曲 ディーリアスはイギリス生まれの作曲家だが、両親はドイツ人で、フロリダ、ライプツィヒ、パリと放浪の青春時代を過ごし、北欧の作曲家グリーグとも親交があった、というなんだかすごい人である。 彼の作品が世界的に広まったのは、指揮者のサー・トーマス・ビーチャムの功績が大きい。 ディーリアスもビーチャムに絶大な信頼を置いており、ビーチャムが彼の作品のオーケストレーションに手を加 […]
ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」:整った芸術

ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」:整った芸術

ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」 作品9 ベルリオーズの序曲で最も人気のあるものといえば、序曲「ローマの謝肉祭」である。 1838年に初演されたオペラ「ベンヴェヌート・チェルッリーニ」を元に作られた曲だ。 同オペラは失敗に終わったのだが、第2幕の前に大きな序曲を置くという珍しいものだった。 ベルリオーズはその主題から、この序曲「ローマの謝肉祭」を生み出したのだ。 華麗な序奏に続くのは、なんとも […]
テレマン オーボエ・ダモーレと弦楽のための協奏曲:旋律の美を紡ぐ

テレマン オーボエ・ダモーレと弦楽のための協奏曲:旋律の美を紡ぐ

テレマン オーボエ・ダモーレと弦楽のための協奏曲 イ長調 TWV51:A2 僕はバロックの協奏曲が大好きである。 バロックの室内楽や協奏曲というのは、同時代の宗教曲やバロック以降の協奏曲と比べて、非常に聴きやすい。 以前コープランドのところで「何もない」などと書いたが、まあそれに近いようなもので、バロックの協奏曲は大体その性質上、聴く者に特に深い知識や気合い十分な心構えを必要としない。 僕みたいに […]
コープランド エル・サロン・メヒコ:いい雰囲気

コープランド エル・サロン・メヒコ:いい雰囲気

コープランド エル・サロン・メヒコ 20世紀のアメリカ音楽を模索し続けた作曲家、アーロン・コープランドの代表作の1つである。 メキシコシティにあるダンスホール「エル・サロン・メヒコ」の雰囲気を描いた10分程の管弦楽曲。 この独特の雰囲気が実に面白い。 陽気な旋律や強烈なリズムは、メキシコを知らなくとも思わず納得するほどエキゾチック。 メキシコ民謡を題材としつつも、かなりコープランド自身の情景描写が […]
バルトーク 弦楽四重奏曲第5番:その瞬間を見つけて

バルトーク 弦楽四重奏曲第5番:その瞬間を見つけて

バルトーク 弦楽四重奏曲第5番 Sz.102 なかなかバルトークの音楽の良さというのはわからない。 というのは、何も考えないで聴くとちっとも面白くないし、何か考えながら聴いてもちっとも面白くないからだ。 それに、こんな短い文章でバルトーク先生の魅力を伝えることはできそうにない。 まああまり急がず、少しずつその魅力を伝えるように努力してみよう。 弦楽四重奏曲は「ベートーヴェン以来の偉業」と言われるよ […]
グリエール ホルン協奏曲:息づかいについて

グリエール ホルン協奏曲:息づかいについて

グリエール ホルン協奏曲 変ロ長調 作品91 モーツァルト、リヒャルト・シュトラウスと並び、ホルン奏者に愛されるレパートリーの1つとして挙げられるのが、グリエールの協奏曲だ。 グリエールは「赤いけしの花」や「青銅の騎士」などのバレエ音楽で知られるロシアの作曲家である。 彼の楽風はロシア国民楽派的であったり、或いは中央アジアの民族音楽を取り入れたりと多彩だが、このホルン協奏曲は民族風はぐっと控えめ、 […]