ミヨー:打楽器と小管弦楽のための協奏曲/プーランク:小象ババールのお話他

ミヨー マリンバ、ヴィブラフォンと管弦楽のための協奏曲 Op.278


ミヨーもまた「フランス6人組」の作曲家のひとりだ。
フランス音楽というと、日本ではどうしてもドビュッシー、ラヴェルといった印象派に人気が集中してしまう。音楽に限らず、日本人は印象派好きということで通っている(らしい)。
もちろん彼らの音楽は本当に素晴らしいものだが、フランスにはまだまだ素敵な作曲家がたくさんいることを忘れてはならない。
例えば「フランス6人組」では、プーランク、オネゲルはまだ良い方で、ミヨー、デュレ、タイユフェール、オーリックはなかなかお目にかかれない。
ミヨーは吹奏楽の古典「フランス組曲」が有名だが、吹奏楽好きでなければなかなか聴くことも無い曲である。
そこで、それこそ打楽器好きでなければ滅多に出会うことのない、ミヨーのマリンバ&ヴィブラフォン協奏曲を紹介したい。
マリンバやヴィブラフォンが、ソロ楽器として用いられる協奏曲はあまり数多くないし、両方同時となれば尚更だ。
アメリカの打楽器奏者ジャック・コナーの委嘱で、1947年に作曲、初演は1947年にコナーのソロとウラディミル・ゴルシュマン指揮、セントルイス交響楽団によって行われた。


1楽章Animeは、可愛らしくも少しニヒルな旋律が特徴的で、マリンバの転げまわるような音の連なりと繊細な伴奏部の重なりが見事。
止まることを知らないマリンバの旋律には、思わず釘づけになること請け合いである。
2楽章Lentではヴィブラフォンも登場する。この幻想的な雰囲気は、ヴィブラフォンの音色にしか表せない。ジャズとはまた違った、一層澄みきった世界を堪能できるだろう。
また、マリンバとヴィブラフォンを瞬時に叩きわけるソリストの技法にも注目すると面白いかもしれない。同じ鍵盤打楽器でも、響かせ方は異なるものだ。
3楽章Vifは、活き活きとした旋律が現れ、マリンバと小太鼓、マリンバとピッツィカート、マリンバと木管といった、やりとりが実に面白い。
中間部ではヴィブラフォンも用いられ、複雑で幻想的な雰囲気が再現される。
快活に弾むマリンバの旋律に戻ると、盛り上がりを見せてクライマックス。
そんなに深い内容の作品ではないが、透き通った音の色彩感が豊かなオーケストレーションで、そういったことがマリンバ、ヴィブラフォンの音色の楽しみをより増していると言える。
あまり表舞台に立たない楽器なだけに、演奏のヴィジュアルや特徴的な音色を、ミヨーらしいフランス風の色彩感とともに、存分に味わいたいものだ。

ミヨー:打楽器と小管弦楽のための協奏曲/プーランク:小象ババールのお話他 ミヨー:打楽器と小管弦楽のための協奏曲/プーランク:小象ババールのお話他
オーケストラ・アンサンブル金沢,プーランク,ジョリヴェ,ミヨー

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