クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 7月, 2010
ブルックナー ミサ曲 ヘ短調:旋律は縷々と天へ上る

ブルックナー ミサ曲 ヘ短調:旋律は縷々と天へ上る

ブルックナー ミサ曲 ヘ短調 WAB.28 ブルックナーの音楽の魅力である「どこまでも息の長いフレーズ」を味わうには、交響曲の緩徐楽章はもちろんだが、ミサ曲が最も適している。 正直な話、ブルックナーの最大の魅力は交響曲のアダージョだと言いきっても良いのだが、もしかしたら僕の考えが変わるかもしれないし、無駄な論争を生みたくないので、この辺はぼやかしておこう。その人にとって素晴らしい音楽は誰がなんと言 […]

歌詞置き場6

ブルックナー ミサ曲 ヘ長調
シューベルト ピアノ三重奏曲第1番:悲観と楽観の深遠へ

シューベルト ピアノ三重奏曲第1番:悲観と楽観の深遠へ

シューベルト ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 D.898 シューベルトの音楽はその本質的に内気なものが多いというのはよく知られている。 問題はその内面に向けられたシューベルト自身の目が、どういう意図やニュアンスを持っているのかという点である。 ピアノ三重奏曲は、弦楽五重奏曲や後期ピアノ・ソナタなど、後期の傑作群と同じ時期に作曲された。 この後期の作品群に特徴的なのは、とにかく濃厚・重厚・長大で、そ […]
パガニーニ 24のカプリース:ヴィルトゥオーソ考3

パガニーニ 24のカプリース:ヴィルトゥオーソ考3

パガニーニ 24のカプリース 作品1 ヴィルトゥオーソについて何か少しでも理解しようと挑戦しているのだが、そうするとどうしてもパガニーニは外すことのできない作曲家であろう。 超絶技巧を持ち、悪魔に魂を売ったと噂されたほどの天才ヴァイオリニストであったパガニーニは、多くの聴衆を魅了し、同時に多くの作曲家に影響を与えた。 「パガニーニの主題」と言われ、リスト、ブラームス、ラフマニノフらによって変奏曲の […]
ヴュータン ヴァイオリン協奏曲第4番:ヴィルトゥオーソ考2

ヴュータン ヴァイオリン協奏曲第4番:ヴィルトゥオーソ考2

ヴュータン ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ短調 作品31 アンリ・ヴュータンは先に取り上げたイザイの師であり、フランスで活躍したベルギーの作曲家である。 ルクレールやド・ベリオらから始まる「フランコ=ベルギー楽派」確立の立役者と言っても良いだろう。 「ヴァイオリン協奏曲史」に燦然と輝く(と僕は勝手に礼賛するのだが)フランコ=ベルギー楽派の系譜は、このブログでも取り上げたイザイやスペイン交響曲で有名な […]
イザイ 詩曲「糸車に向かいて」:ヴィルトゥオーソ考

イザイ 詩曲「糸車に向かいて」:ヴィルトゥオーソ考

イザイ 詩曲「糸車に向かいて」 作品13-2 気取った副題を付けてしまったが、別にカタい話をしようというつもりはない。 そもそもこのブログは高度に専門的なことは扱わないようにしようというのがモットーである。 さて、イザイという作曲家をご存じだろうか。ベルギーの著名なヴァイオリニストであり、指揮者、作曲家でもあった。 ドビュッシーやリヒャルト・シュトラウスと同時代に活躍した近代の音楽家である。 イザ […]