クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 9月, 2010
プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番:麻薬的な協奏曲

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番:麻薬的な協奏曲

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 作品26 5曲ある(未完を入れると6曲ある)プロコフィエフのピアノ協奏曲のうちで、最も人気のあるものがこの第3番である。 曲が始まってすぐ、まず雲の切れ間から光が差し込んでくるかのような前奏で一気に心惹かれてしまった。 この曲を得意とするピアニストのアルゲリッチも「まるで麻薬のよう」と語っているが、この曲は本当に、聴く者の脳内に怪しげな麻薬物質を分泌させ […]
ハイドン 交響曲第49番「受難」:それはそれで楽しい

ハイドン 交響曲第49番「受難」:それはそれで楽しい

ハイドン 交響曲第49番 ヘ短調 「受難」 ハイドンの交響曲において、短調の曲というのは非常に少ない。「受難」の他に、「告別」や「哀悼」が有名だ。僕も実際のところ好んで長調の曲を聴く。 というのは勿論、僕のような楽観的な人間にとって、明朗な長調の音楽を聴く時間はまさに至福のひと時、日常から解放され音楽の世界にどっぷりと浸かれば、心も体も癒されることこの上ないからだ。 それはモーツァルトやプーランク […]
ルクー ヴァイオリン・ソナタ ト長調:天才の秘曲

ルクー ヴァイオリン・ソナタ ト長調:天才の秘曲

ルクー ヴァイオリン・ソナタ ト長調 1870年に生まれ、1894年にわずか24才という若さでこの世を去った、ベルギーの天才作曲家ギョーム・ルクーの、最も有名な作品と言える。 彼はベートーヴェンやワーグナーの音楽と出会い、その魅力に心奪われ、作曲を目指したという。 いつもベートーヴェンの弦楽四重奏のスコアを持ち歩いていたとか、バイロイトで「トリスタンとイゾルデ」を聴いた際失神して担架で運ばれたとか […]
ブラームス 弦楽四重奏曲第3番:楽聖への挑戦

ブラームス 弦楽四重奏曲第3番:楽聖への挑戦

ブラームス 弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調 作品67 ブラームスがベートーヴェンを敬愛していたことは有名な事実だし、実際交響曲のエピソードはよく知られている。 「ベートーヴェンを越えなければ、交響曲を作る意味がない」と意気込んで作ったブラームスの交響曲第1番は、実に完成まで22年の歳月が費やされた。 ベートーヴェンの交響曲は、ハイドンやモーツァルトと異なり、交響曲という形式の音楽に、ある完成形を提出 […]