Four Seasons (Arr Loussier)

ジャック・ルーシェ・トリオ:ジャック・ルーシェの四季


ヴィヴァルディの四季をジャズでプレイしたこのアルバムは、ジャック・ルーシェ・トリオの中でも、特に僕のお気に入りのものだ。
アンドレ・アルピノ(ドラム)、バンサン・シャルボン(ベース)と共演した、第二期ジャック・ルーシェ・トリオの、最後期のもので、息の合ったプレイは傑作に相応しい。
基本的に弦からピアノという移行なのだが、ジャック・ルーシェの大胆不敵なアレンジの前ではあまり関係ない。
やはりこれはヴィヴァルディの四季をお借りした、現代の四季の描写だろう。


「春」の1楽章の洒脱さといったら、聴いてすぐに虜になってしまう。2楽章が気だるい気もしないでもないが、そんなことを気にさせないのが、3楽章の高速ジャズ。切れのあるブレイク、アンドレ・アルピノもジャック・ルーシェに負けずに暴れ倒す。頭の中が春といった感じのソロは聴きモノだ。
また「夏」がいい。ヴィヴァルディの解釈としては大正解といったジャック・ルーシェのピアノが冴えわたる。ヴァイオリンの嵐は普通カッチリ弾くものだろうが、このピアノのどこか脱力したような、それでいて勢いのある嵐が、ジャジーな魅力にあふれている。夏なのに、3楽章はクールだ。
さらに、僕が好きで好きでたまらないのが「秋」。ボッサ風なアレンジ、絶妙なブロックコード、もはやバロックなど知らない、オータム・イン・パリス。小洒落た街に染み込み音楽。バンサン・シャルボンのソロも逃せない。
「冬」は案外デリケートだが、音作りの職人業はさすがの一言に尽きる。歯ぎしりも、シャラシャラしたシンバルと動き回るベースがいると尚面白い。
各曲とも、聴く者を捕らえる力が尋常ではない。大好きな1枚だ。

Four Seasons (Arr Loussier) Four Seasons (Arr Loussier)
A. Vivaldi

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