Satie: Gymnopidies Gnossiennes

ジャック・ルーシェ・トリオ:プレイ・サティ


ベースがバンサン・シャルボンから、ベノワ・デュノワイエ・デ・セゴンザックに変わって、アンドレ・アルピノ(ドラム)とジャック・ルーシェ(ピアノ)という第三期ジャック・ルーシェ・トリオとしての初録音。
サティは僕の大好きな作曲家。トップ画像にもあるように、やはりジュ・トゥ・ヴは僕には特別な曲。
このアルバムには残念ながらジュ・トゥ・ヴは収録されていないのだが、まあジュ・トゥ・ヴはもともとジャズみたいなものだし別に構わない。
何より着目すべき点は、ジュ・トゥ・ヴに並ぶ人気曲、ジムノペディ第1番が、4つのバージョンで録音されているということ。2番、3番はあえて切って、この1番にだけ集中して取り組むジャック・ルーシェの姿勢には驚嘆だ。
グノシエンヌ第6番ではさっそくセゴンザックが絶妙なソロを見せてくれるし、アルピノも負けじと応戦。ちなみにこれはアルピノの勝ち。


クラシック音楽のファンは、サティについて評価する人と、「こんなのはクラシックじゃない!」と切り捨てる人といるけれども、まあ後者のように感じるのも無理はない。
それだけに、サティはジャズと相性が良いと言える。ジャズと言っても、ガチャガチャしたうるさいジャズではなく、もっと静的な装いのうちに情熱を感じるようなジャズだ。
そういうジャズには、サティの音楽に特有な調性の効果や「家具の音楽」といった思想がよく似合う。
ジムノペディ第1番は、メロディに加わった新しい和音がまるでもともとそんな曲だったかのように、ごく自然にジャズナンバーとして再構築される。
そこに加わるウィンド・チャイムの音がまた綺麗だ。幻想的ですらある。ベースラインが活かされ、インプロのシーンが始まると、そこはよくわかっているのだろう、あばれることなくスタティックに、サティらしい世界観は揺るぎない。
サティをよく知り尽くしていることがわかる、ジャック・ルーシェのサティは、クラシックファンにも勉強になるものだ。

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Jacques Loussier

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