クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 4月, 2012
ハチャトゥリアン 組曲「ヴァレンシアの寡婦」:美味しいB級クラシック

ハチャトゥリアン 組曲「ヴァレンシアの寡婦」:美味しいB級クラシック

ハチャトゥリアン 組曲「ヴァレンシアの寡婦」 世の中では各地のB級グルメが名を轟かせているが、やはりクラシック音楽にもB級モノは存在する。 「B級」は、もちろん悪い意味でも用いられるが、最近はむしろポジティブな意味で用いることが多いのではないだろうか。 B級クラシック音楽というのは、作曲家に限って言えば、いわゆるバッハやベートーヴェン、モーツァルトといった超有名どころではない作曲家の音楽のことを指 […]
ベルリオーズ 交響曲「イタリアのハロルド」:主人公の存在

ベルリオーズ 交響曲「イタリアのハロルド」:主人公の存在

ベルリオーズ 交響曲「イタリアのハロルド」作品16 かつてダンディの「フランス山人の歌による交響曲」を紹介したときにも似たようなことを書いたが、この「イタリアのハロルド」も、やや特殊な音楽構成のために今ひとつ恵まれない作品である。しかし、無名作曲家の作品ではなく、かのベルリオーズの曲であり、埋もれてしまうことはないだけ幸運だ。同じくベルリオーズの名曲「幻想交響曲」と比べるとやや少ないが、演奏機会や […]
ドビュッシー 小組曲:小さくて可愛らしい音楽

ドビュッシー 小組曲:小さくて可愛らしい音楽

ドビュッシー 小組曲 今年はドビュッシー生誕150年という記念すべき年なので、連続でドビュッシーの曲を取り上げよう。 「小組曲」という、人気も高いこの作品は、僕がドビュッシー好きになったきっかけ「かもしれない」曲だ。 「かもしれない」というのは、何がきっかけでドビュッシーを好きになっていったのかわからないからというのと、もう一つ、この曲は僕が小さい頃、母が知人と弾くために練習していて、家でよく耳に […]
ドビュッシー 海―管弦楽のための3つの交響的素描:時間芸術の粋

ドビュッシー 海―管弦楽のための3つの交響的素描:時間芸術の粋

ドビュッシー 海―管弦楽のための3つの交響的素描 ドビュッシーの管弦楽曲の中で、また印象派音楽の中でも、これほど“代表的”と言える作品はほかにないと言えるほど、評価の高い作品である「海」。交響詩「海」とも呼ばれ、海の情景を描いた管弦楽曲だ。 僕もこのブログのプロフィールの欄で、好きな音楽に「ドビュッシーのピアノ曲」と挙げているように、ドビュッシーはピアノ作品が非常に魅力的で、ピアノ作品は聴くけど他 […]
レスピーギ 交響詩「ローマの噴水」:イタリア礼賛研究序説3

レスピーギ 交響詩「ローマの噴水」:イタリア礼賛研究序説3

レスピーギ 交響詩「ローマの噴水」 「イタリア礼賛研究序説」と題して3度に分けてお送りしたエセーの最後は、ローマ三部作のうち最初に作曲され、この曲によってレスピーギは作曲家として売れっ子になったという、重要な作品、「ローマの噴水」である。 レスピーギが聖チェチーリア音楽院の作曲科教授であった頃、ボローニャからローマに移住した彼は、芸術の都で得た印象をもとに「ローマの噴水」を作曲した。1916年のこ […]
エルガー エニグマ変奏曲:謎……音楽はいかに生まれるか

エルガー エニグマ変奏曲:謎……音楽はいかに生まれるか

エルガー エニグマ変奏曲 作品36 エニグマ(Enigma)とはギリシャ語で謎解き・謎なぞといった意味。正式にはこの曲は「独創主題による変奏曲」というのだが、出版に際しエニグマと付けられた。 管弦楽のための変奏曲だが、こういう形式の音楽は意外と少ない。以前このブログでも書いたが、有名なものとしてはブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」くらいなものだ。ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲 […]
サン=ジョルジュ ヴァイオリン協奏曲 ハ長調:黒いモーツァルト

サン=ジョルジュ ヴァイオリン協奏曲 ハ長調:黒いモーツァルト

サン=ジョルジュ ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 作品5-1 ほとんどの人は聞いたことがない名前だと思うが、サン=ジョルジュは1745年から1799年まで活躍したフランスの作曲家だ。ほとんどモーツァルトと同時代人である。僕は一度だけ演奏会でサン=ジョルジュの作品を聴いたことがあり、そのときに初めて知った作曲家だ。 彼のフルネームは、ジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュといい、貴族の […]