クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 8月, 2012
モーツァルト 交響曲第25番:高貴さと荒々しさ

モーツァルト 交響曲第25番:高貴さと荒々しさ

モーツァルト 交響曲第25番 ト短調 K.183 かつて取り上げたモーツァルトの交響曲は38番の「プラハ」であり、その理由は、数多くあるモーツァルトの交響曲のうち「プラハ」には“3楽章構成”という非常に珍しい特徴がるからだった。 では、次に取り上げるこの第25番はどうかというと、これにもまた大変わかりやすい特徴がある。それは、ほとんどの交響曲が長調であるのに対して、“短調なのは25番と40番だけ” […]
エルガー 愛の挨拶:dolcissimoに……

エルガー 愛の挨拶:dolcissimoに……

エルガー 愛の挨拶 作品12 ロンドン五輪も終わり、英国ブームも落ち着いてきた頃かもしれないが、ここで英国クラシックを代表するようなエルガーの超有名曲を取り上げよう。 誰もが聞いたことのある旋律、この美しくロマンチックな旋律は、今までさんざん「英国の音楽の良さはその渋さ」などと語っていた僕が間違っているかのような、渋みも苦味もない、純粋な愛の美しさを湛えている。 1888年にキャロライン・アリス・ […]
尾崎宗吉 夜の歌:声無き者の声

尾崎宗吉 夜の歌:声無き者の声

尾崎宗吉 夜の歌 戦争をテーマにしたクラシックの作品は数多くある。チャイコフスキーの1812年やショスタコーヴィチのレニングラードなどはそうだし、反戦主義者のブリテンの作品『戦争レクイエム』は、3年以上前になるがこのブログで取り上げた。 僕は「音楽そのものに」戦時中の負のイメージや責任を追わせることには反対だが(似たような話題はレスピーギのローマ三部作で語った)、「ある特定の音楽で」反戦を訴えるク […]
ブラームス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲:奇妙な協奏曲

ブラームス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲:奇妙な協奏曲

ブラームス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102 かなり変わった編成の協奏曲である。ブラームスはちょうどこの曲を作曲する前に、バロック音楽について勉強をしたらしい。バロックでは「合奏協奏曲」というジャンルがあるが、複数のソロ楽器と伴奏という組み合わせは、そこから着想を得たようである。 しかしまあ、ヴァイオリンもチェロも楽器としてはかなり有名どころであり、またブラームスも一流作 […]
フィンジ エクローグ~ピアノと弦楽のための:英国の田園について

フィンジ エクローグ~ピアノと弦楽のための:英国の田園について

フィンジ エクローグ~ピアノと弦楽のための 作品10 今年はドビュッシーやフランセがアニバーサリーなだけあって、フランス音楽で盛り上がるものだと思っていたが、そういえばロンドンでオリンピックがあるのだった。このロンドン・フィーバーに乗って、英国クラシックは各方面でプッシュされている。ファンとしては嬉しい限りだ。 僕のイチオシはなんといっても我が愛すべきレイフ・ヴォーン=ウィリアムズなのだが、実際の […]