クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 9月, 2012
殷承宗ほか ピアノ協奏曲「黄河」:プロパガンダから芸術へ

殷承宗ほか ピアノ協奏曲「黄河」:プロパガンダから芸術へ

殷承宗ほか ピアノ協奏曲「黄河」 作曲者名や曲名から判る通り、これは中国のクラシック音楽作品である。東洋の国であるという点に加えて社会主義の影響もあり、ソ連や日本以上にいわゆる西洋音楽からは遠い国であった中国において、最も有名なクラシック作品がこのピアノ協奏曲「黄河」なのではないだろうか。 この曲の原曲となったのが1941年に冼星海が作曲したカンタータ「黄河大合唱」。中国人の友人にこの曲について聞 […]
サリヴァン チェロ協奏曲:サリヴァン入門

サリヴァン チェロ協奏曲:サリヴァン入門

サリヴァン チェロ協奏曲 ニ長調 アーサー・サリヴァンは英国の劇音楽の作曲家として名高い。ギルバートという劇作家とのコンビでオペラを作っており、ギルバート&サリヴァンという組み合わせはCDなどでもよく見られる。 彼らのオペラはサヴォイ・オペラと呼ばれ、19世紀後半のヴィクトリア朝時代におけるオペレッタのようなコミカルなオペラとして人気を博した。 人気だとか名高いとかよく見られるとか言ったが、実際に […]
ヨハン・シュトラウスⅡ世 ポルカ「雷鳴と電光」:轟が生む麗しき美

ヨハン・シュトラウスⅡ世 ポルカ「雷鳴と電光」:轟が生む麗しき美

ヨハン・シュトラウスⅡ世 ポルカ「雷鳴と電光」作品324 「雷鳴と電光」や「雷鳴と稲妻」(原題はUnter Donner und Blitz)などと呼ばれる、これまた有名なシュトラウスⅡ世のポルカ。おそらくシュトラウスⅡ世のポルカの中で一番賑やかでやかましい曲ではないか。「爆発ポルカ」とかそういうイレギュラーなものを除けば。 大太鼓の連打が雷鳴を、シンバルが光る稲妻を表していると言われる。もとはシ […]
フランク 弦楽四重奏曲 ニ長調:楽聖にならいて

フランク 弦楽四重奏曲 ニ長調:楽聖にならいて

フランク 弦楽四重奏曲 ニ長調 なんとこのブログ初登場となるセザール・フランクは、フランスで活躍し、ダンディ、ショーソン、デュパルクらの師匠にあたるベルギー生まれの作曲家だ。ワーグナーやリストから影響を受けた人物で、循環形式を多用した作風で知られる。 この系統の作曲家は、いわゆる(ドイツ)ロマン派音楽の流れを汲んでおり、特にワーグナーからの影響は計り知れない。ライトモティーフは循環形式となり、転調 […]
伊福部昭 交響頌偈「釈迦」:西洋音楽と仏教

伊福部昭 交響頌偈「釈迦」:西洋音楽と仏教

伊福部昭 交響頌偈「釈迦」 かつて取り上げた伊福部昭の作品は、日本人の心に根付く祭の精神を表した「日本狂詩曲」と、特撮映画音楽を多く手がてた伊福部の映画音楽総集編とも言える「SF交響ファンタジー第1番」である。 「日本人の精神性」と「映画音楽」というのは、伊福部音楽のキーワードだと思うのだが、今回紹介するのは、仏教をテーマにした作品。 どちらかと言うと前者のキーワードに関連が深い作品ではあるが、こ […]