クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 1月, 2014
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番:コミュニティを形成する力

ショスタコーヴィチ 交響曲第5番:コミュニティを形成する力

ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 ニ短調 作品47 ソヴィエト政府は、ショスタコーヴィチの交響曲第5番を「正しい批判に応えて書いた、ひとりのソビエト芸術家の実際の回答」であると公表した。この批判とはもちろん、1936年1月26日に上演されたショスタコーヴィチの歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」に対して、上演2日後にソビエト政府が出した、いわゆる「プラウダ批判」である。 このプラウダ誌に掲載された […]
チャイコフスキー 組曲第3番:交響曲の呪縛と解放

チャイコフスキー 組曲第3番:交響曲の呪縛と解放

チャイコフスキー 組曲第3番 ト長調 作品55 「これ程の勝利は味わったことがない。私の目には、満席の会場にいる全ての人が感動し、感謝している様が飛び込んできた。私の芸術家人生の中で、最も美しい瞬間だった。この瞬間のためだけでも、生きる価値、働く価値があるというものだ……」 チャイコフスキーは、1885年のサンクトペテルブルクでの組曲第3番の初演の後で、パトロンのナジェンダ・フォン・メック夫人に宛 […]
小川寛興 交響曲「日本の城」:内に燃える日本人としての意識

小川寛興 交響曲「日本の城」:内に燃える日本人としての意識

小川寛興 交響曲「日本の城」 「城」というのは実にわかりやすいテーマだ。そして大変に懐が深い。日本の伝統文化は数あれど、古来より日本に根付き、形として現代にも残っているもののうち、何よりそのスケールと存在感が圧倒的なのはまさしく「城」であろう。 明治元年(1868年)から起算してちょうど100年目となる昭和43年(1968年)、日本独自の美しさと力強さを表現する交響曲を作るという目的で、キングレコ […]