クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

Monthly archive 2月, 2016
ブラームス 交響曲第1番:ベートーヴェンの後継者とは

ブラームス 交響曲第1番:ベートーヴェンの後継者とは

交響曲第1番 ハ短調 作品68 指揮者のハンス・フォン・ビューローがこの曲を「ベートーヴェンの第10交響曲」と呼んだことはよく知られているが、その際ビューローは「第10と言っても、第9の延長線上ではなく、第2とエロイカ(第3)の間に来るだろう」と語ったことまで知っている人はどれくらいいるだろうか。多くの音楽関係者諸氏の中にもおそらく知らない人は大勢いるだろうし、手放しで「第10交響曲」と賛美する風 […]
スクリャービン ピアノ・ソナタ第3番:全てのソナタを代表して

スクリャービン ピアノ・ソナタ第3番:全てのソナタを代表して

スクリャービン ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 作品23 スクリャービンがピアニストのイサコヴィチと結婚したのが1897年、夫婦でパリへ向かい、そこでスクリャービンはピアノ・ソナタ第3番の作曲に取りかかる。1898年に完成し、出版。国際的な賞賛も得て、長女も生まれ、モスクワ音楽院の教授に就任する。スクリャービンの人生の中で、最も幸福な時間だったに違いない。この曲の構造美から、スクリャービン自身は古 […]
ヴァイゼ 交響曲第5番:ロマン派時代の古典派交響曲

ヴァイゼ 交響曲第5番:ロマン派時代の古典派交響曲

ヴァイゼ 交響曲第5番 変ホ長調 クリストフ・エルンスト・フリードリヒ・ヴァイゼ(1774-1842)はデンマークの作曲家で、ほぼベートーヴェンと同時代を生きた人物だ。アルトナという当時のデンマークの主要な港町で生まれ(現在はドイツ領)、15才でコペンハーゲンへ移り研鑽を積み、20才頃からコペンハーゲンのいくつかの教会でオルガニストを務め、45才で宮廷作曲家になる。晩年にはリストやウェーバーが表敬 […]