クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

エルガー
エルガー 愛の挨拶:dolcissimoに……

エルガー 愛の挨拶:dolcissimoに……

エルガー 愛の挨拶 作品12 ロンドン五輪も終わり、英国ブームも落ち着いてきた頃かもしれないが、ここで英国クラシックを代表するようなエルガーの超有名曲を取り上げよう。 誰もが聞いたことのある旋律、この美しくロマンチックな旋律は、今までさんざん「英国の音楽の良さはその渋さ」などと語っていた僕が間違っているかのような、渋みも苦味もない、純粋な愛の美しさを湛えている。 1888年にキャロライン・アリス・ […]
エルガー エニグマ変奏曲:謎……音楽はいかに生まれるか

エルガー エニグマ変奏曲:謎……音楽はいかに生まれるか

エルガー エニグマ変奏曲 作品36 エニグマ(Enigma)とはギリシャ語で謎解き・謎なぞといった意味。正式にはこの曲は「独創主題による変奏曲」というのだが、出版に際しエニグマと付けられた。 管弦楽のための変奏曲だが、こういう形式の音楽は意外と少ない。以前このブログでも書いたが、有名なものとしてはブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」くらいなものだ。ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲 […]
エルガー チェロ協奏曲:晩秋・初冬の協奏曲

エルガー チェロ協奏曲:晩秋・初冬の協奏曲

エルガー チェロ協奏曲 ホ短調 作品85 秋も深まって寒さを感じるような季節になったとき、つい聴きたくなってしまう曲のひとつに、エルガーのチェロ協奏曲がある。 少々重苦しいくらいのチェロでちょうど良い。じっくりと音に浸るのが心地よい季節に聴くのが良いように思う。 1919年、エルガー62歳の作品で、円熟したエルガーの音楽の魅力がたっぷり詰まっている、人気の高い名曲である。 1911年の作である交響 […]
エルガー 子どもの魔法の杖 第1組曲、第2組曲:幸福のノスタルジー

エルガー 子どもの魔法の杖 第1組曲、第2組曲:幸福のノスタルジー

エルガー 子どもの魔法の杖 第1組曲、第2組曲 作品1a、1b もともとの題材は、エルガーが子どもの頃、兄弟・姉妹たちと一緒に、両親のために演じた劇用に作曲した音楽である。 エルガーは50歳のとき、その幼少の頃の作品に再び目を向け、管弦楽組曲に編曲した。 劇の内容は、子供から魔法の杖をもらった二人の大人(両親)が、妖精の国で遊ぶ、という実にかわいらいしいものだ。 第1組曲は「序曲」「セレナード」「 […]
エルガー 交響曲第1番:これだ!

エルガー 交響曲第1番:これだ!

エルガー 交響曲第1番 変イ長調 作品55 表題音楽の多いエルガーだが、この交響曲はそうではない。 芸術の一種の極みとも言うべき絶対音楽である。 ブラームスと同じように、彼がいかに「交響曲」というものを重く捉えていたかがわかる。 エルガーというと「威風堂々」や「愛の挨拶」など、抜群に心に響く旋律が印象的だが、やはりこの曲でも「旋律」の美しさは他の追随を許さない。 冒頭の主題の高貴さ、神々しさ、そし […]