クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

シベリウス
シべリウス 組曲「恋人」:静かな恋の情景

シべリウス 組曲「恋人」:静かな恋の情景

シベリウス 組曲「恋人」 作品14 愛の夢に続き、似たようなジャンルで似たような経緯を持つ作品として、シベリウスの組曲「恋人」を取り上げる。 テーマは恋人たち、そしてリストの愛の夢と同じように、歌から器楽へと編曲されて、現在まで愛されている作品だ。 弦楽合奏版(弦楽、ティンパニ、トライアングル)が最もポピュラーな編成である。この曲もまた本当に愛を感じる作品だが、そこはシベリウス、じんわりと染み入る […]
シベリウス 交響曲第3番:内省による純朴さ

シベリウス 交響曲第3番:内省による純朴さ

シベリウス 交響曲第3番 ハ長調 作品52 フィンランディア、交響曲第1番、第2番で成功を収めたシベリウスは、ヘルシンキで豪奢な生活を送っていた。 彼は酒とタバコに浸り、その生活は享楽を極め、徐々に健康を害し、家計も圧迫し、ついには彼の創作活動にまで影響を及ぼしだした。 そこで彼は一念発起し、ヘルシンキ郊外の自然に囲まれたヤルヴェンパーという地に家を建て、そこで暮らすようになる。 創作意欲を取り戻 […]
シベリウス 交響詩「フィンランディア」:限りなく非芸術に近い完全な芸術

シベリウス 交響詩「フィンランディア」:限りなく非芸術に近い完全な芸術

シベリウス 交響詩「フィンランディア」 作品26 故郷フィンランドがロシアによって弾圧されていた時代、この曲はフィンランドの人々を励まし、奮い立たせた。 この曲のおかげで今のフィンランドがある、といったら言い過ぎだろうか。 それほどに影響力があり、今なおフィンランドの人々、そして世界中の人々に愛されている、シベリウスの中で最も知名度の高い曲である。 重厚な金管から始まるのはロシアの圧政、それに苦し […]