クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

シューマン
シューマン 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック:演奏にシビアになる

シューマン 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック:演奏にシビアになる

シューマン 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ヘ長調 作品86 コンツェルトシュテュック、つまり小協奏曲という名ではあるが、4本のホルンをフィーチャーした、スケールの大きな作品。 ドレスデン在住時代の1849年に作曲された。この2年前、シューマンはバッハの「4台のハープシコードとオーケストラのための協奏曲」の研究を行っており、影響を受けたとも考えられる。 よく管弦楽法の未熟さが […]
シューマン アラベスク:愛らしい模様

シューマン アラベスク:愛らしい模様

シューマン アラベスク ハ長調 作品18 ショパン・イヤーということでショパンについて書いたが、同時にシューマン・イヤーでもあった2010年。 もし一番好きな作曲家を一人挙げろと言われたら、相当悩むのだが、僕はシューマンと答えると思う。ということで、シューマンについても新しい記事を書こう。 「アラベスク(Arabeske)」つまり“アラビア風”という題名を音楽に用いたのは、シューマンが初めてだった […]
シューマン 交響曲第3番「ライン」:川の情景としての交響曲

シューマン 交響曲第3番「ライン」:川の情景としての交響曲

シューマン 交響曲第3番変ホ長調,op.97「ライン」 4曲ある交響曲のうち最後に書かれたものがこの「ライン」である。N響アワーでもおなじみのこの曲は1850年の作で、現在の第4番は1841年に作られた曲の改訂版である。 シューマンはこのとき40歳で、ちょうどデュッセルドルフに引っ越してきたところだ。 精神疾患持ちのシューマンは、この新しいライン川沿いの環境で気分を新たにし、創作意欲も沸いたという […]
シューマン ピアノ五重奏曲:彩られた夢と少しのノスタルジー

シューマン ピアノ五重奏曲:彩られた夢と少しのノスタルジー

シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44 この曲も、いわゆるシューマンの「室内楽の年」、つまり1842年に書かれたものだ。 シューマン32歳の秋である。彼はわずか数週間でこの曲を書き上げた。 現代でも室内楽の重要なレパートリーの1つだが、作曲当時の評価は様々だったようである。 ライプツィヒのケヴァントハウスで初演された際、聴衆の中にいたフランス・ロマン派の作曲家ベルリオーズは、ドイツ・ロマ […]
シューマン 交響曲第1番「春」:春のうたとしての交響曲

シューマン 交響曲第1番「春」:春のうたとしての交響曲

シューマン 交響曲第1番変ロ長調 作品38「春」 シューマンの交響曲というと、そのオーケストレーションの弱さが常に指摘され続けてきたことは周知の事実である。 昔はシューマンの交響曲をいかに指揮者が改めるか、という点に注目がいったのだが、最近は楽譜通りに演奏するようにはなっている。 しかし、結局は良い演奏をするためにパート間のバランスやハーモニーを整える努力を要するわけで、彼の「管弦楽法の弱さ」は現 […]
シューマン 幻想小曲集:夜の幻想

シューマン 幻想小曲集:夜の幻想

シューマン 幻想小曲集 作品12 シューマンの1837年に作られたピアノ曲集。 それぞれ表題があり、「夕べに」「飛翔」「なぜに?」「気まぐれ」「夜」「寓話」「夢のもつれ」「歌の終わり」 ピアニストのロベーナ・レイドロー嬢に献呈。 僕が初めて弾いたのは「飛翔」で、この曲やブラームスを弾くようになってから、音楽の楽しみ、美しさを少し理解するようになった。 シューマンの持つメロディックな響きと、しっかり […]