クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

チャイコフスキー
チャイコフスキー 組曲第3番:交響曲の呪縛と解放

チャイコフスキー 組曲第3番:交響曲の呪縛と解放

チャイコフスキー 組曲第3番 ト長調 作品55 「これ程の勝利は味わったことがない。私の目には、満席の会場にいる全ての人が感動し、感謝している様が飛び込んできた。私の芸術家人生の中で、最も美しい瞬間だった。この瞬間のためだけでも、生きる価値、働く価値があるというものだ……」 チャイコフスキーは、1885年のサンクトペテルブルクでの組曲第3番の初演の後で、パトロンのナジェンダ・フォン・メック夫人に宛 […]
チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」:人生の総て

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」:人生の総て

チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」 チャイコフスキーの交響曲の中で最も傑作なのは何番か。 様々な意見はあるだろうが、チャイコフスキー自身はこの第6番悲愴が最も良く出来た交響曲だと思っていたようである。 作曲者自身がいい出来栄えだと思っていたものほど、周囲からは大した評価もされないで、逆にどうってことないなあなんて思っているものがとんでもないほど高評価されるというのは芸術の世界 […]
チャイコフスキー 弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」:思い出とは?

チャイコフスキー 弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」:思い出とは?

チャイコフスキー 弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」作品70 この作品の初稿が完成したのが1890年、さらに最終的な完成は1892年、その翌年にチャイコフスキーは亡くなっているので、彼の最晩年の作品だ。 弦楽六重奏曲という変わった編成はあまり数の多いものではなく、ブラームスのそれが有名だが、チャイコフスキーの室内楽の中ではこの六重奏が名高い。 彼がこの作品を手掛けたのは、歌劇「スペードの女王」を […]
チャイコフスキー 大序曲「1812年」:興奮・轟き

チャイコフスキー 大序曲「1812年」:興奮・轟き

チャイコフスキー 大序曲「1812年」 変ホ長調 作品49 1812年、ナポレオン率いるフランス軍はロシアに遠征し、ロシア軍に返り討ちにあう。 ロシア軍の勝利を描いた約16分の序曲。 ギリシア聖教徒の聖歌をモチーフにした序奏は、ロシア軍が勝利を神に祈っているかのようだ。 ロシア軍は行進し、ラ・マルセイエーズを奏でながら進んでくるフランス軍と衝突する。 ロシア民謡とラ・マルセイエーズは入り乱れ、激し […]