クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

ラヴェル
ラヴェル ボレロ:素人から玄人まで

ラヴェル ボレロ:素人から玄人まで

ラヴェル ボレロ 有名なのは言うまでもないが、この曲は特に「クラシックって何をどう聴けばいいかわからない」という人にとって、とてもシンプルな答えを出すことができる曲だと思う。 つまり「メロディーを演奏している楽器を聴く」という、クラシックも含め多くの音楽の基本的な聴き方をもっていして、十分に楽しめるということだ。 バンドならまずヴォーカルのメロディーを聴き歌詞を聴き、ジャズでもなんでもフロントでソ […]
ラヴェル 組曲「クープランの墓」:親愛なるフランス

ラヴェル 組曲「クープランの墓」:親愛なるフランス

ラヴェル 組曲「クープランの墓」 日本人の耳にとってこの曲の響きは「フランス音楽の標準」のようなものかもしれない。 この曲をきっかけとしてフランスの響きに魅了されたという人も多いのではないか。 それは原曲のピアノ版でも、オーケストラ編曲でも同様に感じる。 ラヴェルがピアノのための組曲の作曲に取り掛かったのが1914年、第一次世界大戦の影響を大きく受けることとなった作品だ。 フランス・バロックの巨匠 […]
ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲:陰に隠れた最高峰

ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲:陰に隠れた最高峰

ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲 誰かがそう言っているのを聞いたことがないが、僕はこの「左手のための協奏曲」を、ラヴェルの最高峰として挙げたい。 1931年、戦争で右手を失ったピアニスト、ウィトゲンシュタイン(哲学者ウィトゲンシュタインの兄)の委嘱作品であり、以降左手のピアニストたちの重要なレパートリーとなっている。 ラヴェルのピアノ協奏曲というと、もう1つ、あの冒頭のインパクトが強烈ないわゆる […]
ラヴェル ラ・ヴァルス:ワルツと、ワルツを踊る者

ラヴェル ラ・ヴァルス:ワルツと、ワルツを踊る者

ラヴェル ラ・ヴァルス 題名はそのまんま、ワルツということだが、単純なだけに含蓄あるように思える。 なんとも恐ろしい中毒性、いったいこの曲は何を支えに動いているのか。 ウィンナー・ワルツへの憧憬に戦争という要素が入り交じり、一見グロテスクなワルツである。 揺れるテンポ、不安感、かみ合うかかみ合わないか、ギリギリのところで鳴る音楽。 華麗なワルツが現れたり消えたり、最後には「崩壊」に向かう音楽。 し […]