TVアニメ/データカードダス アイカツ! ベストアルバム Calendar Girls


アイカツ!シリーズのオーケストラをコンサートやるということで、アイカツスターズの音楽に大変感動してわざわざブログにも書いたくらいですから、ここはぜひ、聴きに行っておこうと思いました。以下はクラシックオタク兼アニメオタクという中途半端にオタクを兼任してしまった面倒くさい残念なやつのコメントとしてご査収ください。当然、普段のクラシックコンサートとは客層が全く違います。僕は夜公演のみ行きましたが、小さなお友達と10代~30代くらいがメインでしょうか。お年を召した方はほぼ見当たりません。お年寄りがいないオーケストラのコンサートなんて、かなりレアですね。物販は寒いのに外で結構並んでいました。


【「アイカツ!シリーズ」オーケストラコンサート「オケカツ!」夜公演】
(2019年2月10日、昭和女子大学人見記念講堂)


オープニング
1.ありがと大丈夫
2.スタートライン
3.芸能人はカードが命(ゲストコンダクター:帆足圭吾)
「アイカツ!」コーナー
4.ダイヤモンドハッピー
5.Blooming♡Blooming
6.硝子ドール
「アイカツ!」BGMメドレー
7.毎日がアイドル活動
8.ソレイユ☆ライジング
9.話題の新設校!ドリームアカデミー
10.新たなオファー
11.月から星へ
12.アイカツダッシュ!
13.伝説のアイドル・マスカレード
「アイカツスターズ!」BGMメドレー
14.四ツ星学園
15.先輩の教え
16.ヴィーナスアーク襲来!
17.孤独な太陽
18.みんなとの絆
「アイカツスターズ!」コーナー
19.STARDOM!
20.Bon Bon Voyage!
21.MUSIC of DREAM!!!
「アイカツ!フォトonステージ!!」コーナー
22.アイカツメロディ!
23.青い苺
24.We are STARS!!!!!
「アイカツフレンズ!」コーナー
25.そこにしかないもの
26.いっしょにA・I・K・A・T・S・U!
27.プライド
エンディング
28.SHINING LINE*
29.輝きのエチュード
30.カレンダーガール
アンコール
 アイドル活動
 アイカツ☆ステップ!
 アイカツフレンズ!
 芸能人はカードが命、SHINING ROAD、カードもともだち!メドレー


演奏:東京交響楽団
指揮:水戸博之
編曲:穴沢弘慶
ゲストMC:松永あかね,木戸衣吹
第一部開演前 「アイカツ!」ミニトークコーナー
「アイカツ!」監督 木村隆一
「アイカツ!」作曲担当 帆足圭吾(MONACA)
「アイカツ!」音楽プロデューサー 黒田 学(サンライズ音楽出版)
第二部開演前 「アイカツスターズ!」ミニトークコーナー
「アイカツスターズ!」スーパーバイザー 木村隆一
「アイカツスターズ!」音楽担当 南田健吾(onetrap)
「アイカツスターズ!」音楽プロデューサー 黒田 学(サンライズ音楽出版)


まずは素直に、この公演を実現させてくれたことに感謝です。こういう気持ち、普通にプロオケのコンサートに行くだけだとつい忘れがちですが、一期一会の機会を設けてくれたことそのものに感謝したい、そう思わざるをえないものでした。コンマスの楽しそうな演奏はじめ素晴らしい音楽を奏でてくれた東響、指揮者も情熱的な振り方でまさに一流のパフォーマンス、音源だけで40曲以上も編曲されたというアレンジャーの職人技、その他かかわった方にありがとうが何度もこぼれてきました。雑な引用ですみません。


ありがと大丈夫で幕開け、思いの外オーケストラとこの楽曲の相性が良いことに驚き(というか吹奏楽でありがちなポップスみたいな感じで違和感がなかった)、スタートラインが聴けてもう感謝感激雨あられ、続く帆足さんの指揮はファンサービス。MCの2人もポンコツ具合が非常によろしい。かわいい。続いて旧カツの時間、ダイヤモンドハッピーは本当に良い曲、どんなアレンジでやっても心を掴みますね。BGMメドレーも、リアルタイム視聴勢は「こんなものが聴ける日が来るとは……」と昇天だったんじゃないでしょうか。続いてスターズの時間、僕はBGMの「四ツ星学園」という元々オケチックな曲を聴きたかったので、聴けて良かったです。ティンパニ大活躍で聴き応えがありました。MUSIC of DREAM!!!の盛り上がり、熱い熱い。続いてフォトカツロスに陥ったおじさんたちの魂を鎮めるフォトカツコーナー、現行作品のフレンズコーナー、案外フレンズ曲がオケとマッチする(2回め)のがなかなか楽しい。というのも、ほとんどのアイカツファンは旧カツやスターズに比べてフレンズの音楽の弱さみたいなものを感じていたと思うからです。からのエンディングで名曲ドーン!何も言えねぇ。ただただ素晴らしい。


アンコールもこれですよ。なにこれ。こんなにアンコールで興奮したのはロンドン響のファイナルファンタジーのコンサートでアンコールにクリスタルのテーマを演奏されたとき以来です。曲の好みは人によって千差万別ありましょうが、最も「アイカツらしい」曲はこれだと誰もが認めざるをえない曲を、シリーズごとにそれぞれ持ってくる、これこれ。これですよ。そしてさらに、フィッティングの音楽も3連発。素晴らしい。これが1番良かったです。元々インストだし再現度も高く、「らしさ」を感じました。もう本当に尊い。


オケにとっても、指揮・編曲者にとっても、大変な仕事だったと思います。音楽のプロバイダー側より、聴衆の方が曲に対する思い入れも知識も圧倒的に大きい訳ですよ。そうでない人は聴きに来ないですし。普通のクラシックコンサートとか、あるいはポップスのライブでも、そういう状況ってあまりないじゃないですか。曲への愛が重い人たちの集まりに対して、自分らは今まで知りもしなかった曲を提供するんですよ?プロって大変ですね。東響の団員でアイカツの曲好きな人はおろか、知ってた人もいないと思いますが、それをこんなに素晴らしい演奏に仕上げて、ねえ。感嘆ですよ。


演奏も良かったですし、指揮者の水戸さんなんか、まるで「ずっと前からアイカツ好きでした!毎週木曜夕方はTV前待機してます!週末はイオンでゲームやってます!」って言い出しても不思議じゃないくらい、熱い熱い指揮振りでした。特に「MUSIC of DREAM!!!」のときの湧き上がり溢れ出す感情、コバケン顔負けのこういうスタイル、楽曲への姿勢こそ、一流のパフォーマンス、一流のパフォーマーだなと思います。たぶんアイカツには詳しくないでしょうが、ここまで魅せてくれるなら、もう手放しに賞賛しましょう。特にオーケストラ初心者も多いと思われるので、そういう見せ方(もちろん自然にそうなってるんだと思いますが)は本当に素晴らしかったですね。僕も一緒に熱くなれました。


素晴らしい演奏だったので、敢えて言うなら編曲には少し、本作のファンとして物申したい。まあまあ、こんな女児(とオタク)向けのアニメなんざ、いい年した大人は見ませんよ。しかし、アレンジャーさん、もしこれが小説原作の映画に曲をと依頼されれば、きっと小説は読んでいたでしょう。何が言いたいかというと、いい年した大人でも、原作を見てくれと言いたい。もちろんオケの人にも見てもらいたいさ、まあ無理だけどね。しかし、最悪演奏側は、見てなくても楽譜の指示に的確に従って表現する媒介であればいいと言える。だが作曲、編曲はそうはいかない。ストーリーと曲がどう関連するのか、楽曲の文脈というのを把握していなければ、編曲という行為はアートではなく作業だ。もちろん、スコアもなければ曲数も多く、作業そのものも相当大変だったろうなとは想像できる。単純に原曲のどの音をオーケストラのどの音に当てはめて、ということだけに関しても、アレンジャーのセンスや学び得た知識は現れるでしょう。だからそこに全く芸術性がないとは言わない。そうした大変な仕事だったことを労いつつも、それはあくまで職人技、アルチザンなのだ。分かってもらえるだろうか、初期のミスチルにはコステロへの憧憬と若者らしいロック的な何かをこそ感じられたが、桜井さんはそれ以降は(精神的な意味での)ロックを捨てて良質なポップス製造職人になってしまったのと同じように、音楽家はセンスと勉強で洗練した職人、マイスターになり得る。もちろん良いことでもある。僕らは今回その職人のおかげで、大量のアイカツ楽曲のオーケストラ版というものに触れることができた。その職人技に敬意を表しつつ、正直ひたすらAメロの入りを管楽器のソロにやらすのには飽き飽きしたし、もしアイカツスターズの音楽に思い入れがあれば、MUSIC of DREAM!!!のAメロの入りはストリングスではなく、逆に確信を持って管楽器のソロにやらせるという選択肢を取れたはず。なぜか?それは本作を見てもらうしかない。もちろん、300話以上もあるのを見ろというのは無理があると承知の上です。アンコールのフィッティングメドレーは素晴らしいオーケストレーションでしたよ。元々インストだしやりやすかったでしょうね。


以上がアニオタとクラオタを中途半端に掛け持ちしてしまった人の心の叫びでした。それにしても、丁寧過ぎるほど書き込まれたこの聴くときのマナー紹介チラシ(裏はプログラムが書かれています)が功を奏したのでしょうか、それともアニオタの方々特に若い方々は民度が高いのか、はたまたアイカツファンの愛の勝利か、普段のクラシックコンサートよりずっとずっとマナーが良くて、すごいなあと思いました。フライングで拍手やブラボーなんて当然ないですし、何よりよくある演奏に合わせて体をゆらゆら動かすご老人や、演奏中なのにチャラチャラ飴の紙袋あけて堂々と舐め出したりするご老人がいない。マナーのチラシに書いてあることが読めて、実践できる人たちばかりです。まあ、普通のことなんですけどね。つい最近も、クラオタ界隈では演奏中に堂々と最前列の自席まで歩いていくおじさんが話題になりましたが、何だかどっちが初心者なのかわからなくなりますね。もちろん、カーテンコールを知らないから拍手が途中で途切れたりしましたが、終演後は奏者全員がはけるまで拍手する(というか、オケが握手してもそれが終わりの合図だとわからないので、誰も終わりだと認識せずに拍手し続けていた)温かいお客さんでしたね、アニオタは。若い人の方がマナー良いとか、初心者だからいらんことしないとか、色々あるでしょうが、ここには「コンサートに行くこと」そのものだけが目的のコンサートゴアーはおらず、皆揃ってここで奏でられる音楽を真剣に楽しみたいと思っている、という差は大きいと思いますね。バカはベルリンなんちゃらとかウィーンなんちゃらに行けばそれで満足で、あとは咳して飴なめて居眠りして、終わったら目覚めてブラボーブラボー言いますから。僕は周りのアニオタたちの、曲が始まって頷く様や、シンコペーションに合わせて指を脚の上で静かにトントンする様に、マナーを守って楽しむ姿だなあと感心しました。


帰りに駅まで歩いてたら、あるオタ2人が
「三軒茶屋から乗ると混みそうだな」
「渋谷まで歩く?」
「うんうん、それもまたアイカツだね」
とごく自然に話してて、笑い堪えるのに必死でした。ああ、本当にこの人たちアイカツ好きなんだなって、なんか感動的ですらありましたよ。今日来て良かったなと思いました。


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