ボルゲーゼ美術館展 記念演奏会「ルネサンス・フルートの饗宴」に行ってきました。
展覧会の感想はまた後日、今日は演奏会の感想を。演奏はソフィオ・アルモニコという4人組でした。


ルネサンス・フルートというだけあって、現代のフルートではなく、円筒に歌口と6つの指穴が空いてるだけのシンプルな楽器で、音色もリコーダーに近いような、非常にシンプルな音です。正確には「フラウト・トラヴェルソ」という楽器だそうですよ。
構造は単純ですが、ルネサンス期の音楽は教会旋法ですので、そんなに問題なく吹けちゃうんですね。


教会音楽だとやっぱり声楽メインで、器楽はダンスの伴奏や軍楽隊で使われることが多かったそうです。
ただ世俗音楽だと声楽の曲を楽器で演奏するというのもあったようで、今回聴いた4人によるコンソート音楽はそういう部類のものです。


曲は、ルネサンス音楽界のレオナルド・ダ・ヴィンチとも言える天才音楽家、ジョスカン・デ・プレのものや、中世からルネサンスに移行する時代の先駆けとなった巨匠ギョーム・ド・マショー、ルネサンスからバロックへの過渡期の作曲家ジェズアルドなど、ルネサンス期を大観するプログラムでした。


マショーの「我が終わりは我が始まり」という始まりと終わりで対称形をなす作品や、ジョン・ボールドウィンの「4声のコンソート」というポリリズム的な作品は聴いていて面白かったです。またスザート編曲の舞曲集も聴いていて楽しいものでした。リズムというものがはっきりと表れ出したのがルネサンス音楽なんですね。それまでは経典を読むのにちょっと旋律付けました、というものだったんですから。


また、いわゆるマニエリスムは、音楽ではディヴィジョン(現代で言うヴァリエーション、変奏曲のこと)という形で表れてきます。サンドリンやデ・ローレの音楽を、オルティスやバッサーノが変奏曲にしています。実に技巧的で、華やかで、聴いていて面白いですね。


世俗音楽らしい濃厚な恋のうたも素敵だし、何より音色が一番ですね。温もりある音です。そしてその調和。
調和を重んじるルネサンス芸術は、もちろん美術だけでなく音楽も同じです。
シンプルな音色ですが、美しい響きと和音、まさに調和の芸術ですね。

Sonate a Flauto Traverso Violone E Cembalo Sonate a Flauto Traverso Violone E Cembalo
Bania,Pitt,Gower,Mortensen

Caprice
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