ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番&第2番


シューマンの謝肉祭は僕の大好きな曲で、気鋭のピアニストがかっこよく弾くのを聴けたら良いなあと思い、ロマノフスキー、よく知らないピアニストでしたが、リサイタルに行ってみることにしました。予習で彼のラフマニノフのソナタのCDを買って聴いてみたものの、あんまり今回のプログラムの参考にはなりませんね(笑)


【アレクサンダー・ロマノフスキー ピアノ・リサイタル】
(2016年7月5日、紀尾井ホール)
シューマン:アラベスク 作品18
シューマン:トッカータ 作品7
シューマン:謝肉祭 作品9
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
アンコール
ショパン:エチュード 作品10-12「革命」
ショパン:ノクターン第20番 嬰ハ短調(遺作)
リスト:超絶技巧練習曲集第10番 へ短調
スクリャービン:12の練習曲 作品8より第12番 嬰二短調(悲愴)
バッハ:管弦楽組曲 第2番7曲(バディネリ)
アレクサンダー・ロマノフスキー(ピアノ)


演奏中、ただひたすら余りある才能が身体から溢れ出ているような、どれもそんな演奏でした。アラベスクでの繊細な音色やトッカータでの躊躇いのない大胆なリズム、表現の多彩さと振れ幅の大きさたるや、彼の持っているポテンシャルの高さを感じずにはいられません。非常に濃い、情報量の多い音楽をするピアニストだなあと思いました。まあとにかくすごかった。少年漫画でたとえるなら、覚醒時に現れる人格が強過ぎて自分でも制御できず触れるもの皆敵味方問わず傷付けていくタイプの強さですね。謝肉祭、リズムやダイナミクス重視(もちろん他の要素をそんなに蔑ろにしている訳ではありませんが)でバリバリ弾くの演奏は、聴いていて最高に気持ちいいですね。シューマンのピアノ曲はもっと内声から滲み出る狂おしさを強調するようなのが好きですし、ちょっとはしゃぎ過ぎな気もしましたが、謝肉祭はお祭りですしね。それにアラベスクで「僕はこういう風にもシューマン弾けますよ」とアピールされた後でのあのドンチャン騒ぎのお祭り演奏なので、これは恐れ入ったと降参するしかありません。謝肉祭の終曲に入る手前に「幕間」という曲があるのですが、その曲のスピード感とクライマックスへの持って行き方が、僕の理想通りで興奮しました。


そんな謝肉祭を聞けば、もう展覧会の絵が絶対良くなるのはわかっていましたが、それでも失神するレベルの熱演。楽しそうに弾いて、余裕すら感じられました。余裕があるからでしょう、アンコールも5曲と、凄かったですね。特に革命のエチュードは、少年漫画で言うと、あまりの早さに無血革命かと思っていると突然皇帝とその一味たちの首がコロッと取れて血が吹き出てくるタイプの革命でしょう。スクリャービンも、展覧会の絵を聴きながらスクリャービン弾いたら合うだろうなあと思っていたので、アンコールで聴けて良かったです。ぜひソナタを聴きたいですねソナタを。


サインも貰えたし、日本語で「アリガトウゴザイマス」と言われたし(笑)、楽しかったです。今回はコンサート行く前にマッサージに行ったし、ビールも投入できたし、諸々満足満足。

ベートーヴェン:ディアべッリの主題による変奏曲 ベートーヴェン:ディアべッリの主題による変奏曲
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