ウクライナ国立歌劇場管「第九」「白鳥の湖」

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ベートーヴェン: 交響曲 第9番 Op.125より「歓喜の歌」(独語)/ベーレンライター社/ピアノ伴奏付合唱ヴォーカルスコア


ジャジューラ指揮ウクライナ国立歌劇場管の第九は、昨年も聴いて満足でしたので、今年も行こうかなと思った次第です。今年の第九はこれのみ。まあまあ、年末に1度でも聴ければ十分でしょう。そう言えば、ウクライナ国立歌劇場管と、キエフ国立フィルと、2つ呼び名があるのですが、テンポプリモさんが呼ぶときはキエフ国立フィルで、光藍社さんが呼ぶときがウクライナ国立歌劇場管なんですね。初めて知りました。
Twitterでご指摘いただき、
ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
https://www.opera.com.ua/en と、
キエフ国立フィルハーモニー交響楽団
http://philarmonia.com.ua/en/
は別団体とのこと。ジャジューラ氏は来日して2団体とも指揮しているそうです。歌劇場のオケの方が、フィルハーモニーのオケよりずっと歴史があるようです。どこかのサイトで呼び屋で名前が変わると書いてあるのを鵜呑みにしてしまいました、ご指摘くださった方、ありがとうございます。


【ウクライナ国立歌劇場管「第九」「白鳥の湖」】
(2019年12月29日、東京オペラシティコンサートホール)


チャイコフスキー バレエ組曲「白鳥の湖」作品20
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125 “合唱付き”


ミコラ・ジャジューラ(指揮)
オクサナ・クラマレヴァ(ソプラノ)
アンジェリーナ・シヴァチカ(メゾ・ソプラノ)
ドミトロ・クジミン(テノール)
セルゲイ・マゲラ(バス)
晋友会合唱団(合唱指揮:清水 敬一)


それにしても、全国周って演奏しまくり、なんと忙しいのでしょう。ご苦労さまです。まあでも、それが仕事ですしね。感想はそんなに昨年と変わりませんので、昨年のブログ記事でいいでしょうか(笑) あえて名言を借りて言うなら「ウクライナ国立歌劇場管年末第来日公演おめでとう。年末に聴く、いつもの音。僕にとって新鮮みがないことが、成功の証だと思う」的な。まあ僕聴くの2回めですが……。


冗談はさておき、昨年は前プロがベートーヴェン7番でしたが今年は白鳥の湖、さすがチャイコは名人芸ですね。超上手い。なんでしょう、在京オケは海外オケより上手いから云々とか言う人たちはきっとこんな(失礼)オケ聴いてすらいないでしょうが、もったいないことです。白鳥の踊りの管楽器のキレ、アーティキュレーションの聴かせ方、その後に続いてオブリガード的に入る弦の柔らかさとの対比、ああなんて素晴らしいんでしょう。感服しました。伝統芸能的というか、職人技ですね。まいりました。


第九に関してはコンサバな演奏の昨年とは全く別物でした。そもそも今年も聴きたいと思ったのは、「惰性でやる年末の第九ではなく新しい解釈の第九を打ち出しました!」みたいなのが逆に嫌で、定番は定番らしくやって欲しいというのがあって、濃厚旧ソ的サウンドで雄叫びあげるぞどっこいしょな第九を聴きたいと思っているのと、もう1つは昨年びびったラスプーチン似のマレット逆持ちティンパニ兄ちゃんが大暴れして第九でティンパニ協奏曲披露してくれるのを見たい(それのどこが定番なのかというツッコミはなしで)というのがあったのですが、なんとティンパニ兄ちゃんがチャイコのときにいなくてショック。と思ったら、よく見るとバスドラ叩いていました。第九ではティンパニかなーと思ったらそのままバスドラムで、今年のティンパニは良くも悪くもオーソドックス、まあ良いんですが。パーフェクトな白鳥を聴いた後だったのもあり「もう第九聴かなくて良くね?」と思ったりもしましたが、3楽章の冒頭の完璧な仕上がりに感動の涙、ここだけでも聴けて良かったと思う、美しい3楽章でした。4楽章の歌の入りでオケが多少ミスったりもしましたが、基本的に終始謎の音楽作りをしていたのはある意味聞かす演奏でしたね。例えば楽章間のソリスト入場時に打楽器奏者と一緒になぜかチャイコのトランペットのトップ吹いてた人が下手側に椅子持って入ってきて人1人で座ってて、Alla marciaでデカめの音でソロ吹いたり、それでなくてもトランペットはなぜかソリスティックに吹いてましたが、あるいは流行りの乗るのかよと天を仰いだ激速の歌唱や(コーラスも)、自然なリットを敢えて避けたような妙なインテンポ意識だったり、謎です。ジャジューラ氏、僕の想像を超えていくチャレンジングな演出をありがとうございます。これまた、この人達のブラームスやチャイコの交響曲を聴きたいなあと今年も思いました。いつか実現してください!本当に良いオケ・指揮だと思います。キエフ・バレエはもちろん良いのですが、たまにはシンフォニーで、お願いします!


この第九のいいところは、晋友会合唱団が乗ってるので、それを目当てに聴きに来るファンも多く、ちゃんと合唱団が全員はけるまで拍手するお客さんが多いところですね。しないで帰る人ももちろんいますが、都心においてそういうの見るとなんかホッとします。いいですよね、年末だなあと。

Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック・ファンです。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、つまりひたすら聴くだけ。演奏することにはほぼ興味・情熱はありませんが、それでもときどきピアノを弾いたり、バンドでドラムを叩いたりシンセサイザーを演奏したり、あるいは作曲・編曲をしたりします。more

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