アストル・ピアソラ: バンドネオンのためのコンチェルト


なんと、ピアソラのバンドネオン協奏曲が生で聴けるということで、ワクワクが止まりません。このブログでも過去に取り上げました。2010年の1月ですって。10年くらい前です。ああ、時が経つのは早いものですね……。


【プラッソン指揮新日本フィル 定期演奏会 ルビー第25回】
(2019年9月27日、すみだトリフォニーホール)
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
ピアソラ:バンドネオン協奏曲
ベルリオーズ:幻想交響曲 op. 14
指揮 ミシェル・プラッソン
バンドネオン 小松亮太


何しろ珍しく、全部好きな曲ですからね。中でも期待していたピアソラの協奏曲は大満足でした。いやー、さすがは小松さん、芸術都市足立区の生んだ至宝ですね。情熱的なソロ、浮き沈みするバンドネオンの哀愁漂う旋律、堪能しました。コンマスとのかけ合いも見事。プラッソンはシャブリエとベルリオーズは立って指揮していましたが、ピアソラは椅子で。1楽章の終わりの小松さん、熱演だったものあり勢い余って椅子から落ちそうになるのをプラッソンが支えたのが象徴的であったように、バランスよく寄り添うオケ、打楽器もピアノもハープもいい味出してましたね。シャブリエがど派手にドン、幻想もど派手にドン、ですので、まさにコンチェルトが緩徐楽章のごとく、編成もコンパクトで引き締まり、良いプログラムです。曲が終わったら、まるでプラッソンが小柄な小松さんの頭を撫でるように抱き合い、まさに親子のような雰囲気でした。いい演奏でした。ありがとうございます。


この新日フィルのルビーに関しては、特に何も考えずに聴きに来ていることが多いのですが、今回は濃密でした。挨拶代わりのシャブリエも元気な演奏で楽しめましたし、ピアソラも素晴らしく、幻想はどんなだろうなあなんて思って聴き始め、どうも最初いまいちピンと来ない感じだったのですが、いやいや実はめちゃ良いのではと、開眼させていただきました。妙に煽るアッチェル、常にパッションを求める指揮、勢いと爆音。まあまあ、クールにやって、解像度高く見せる演奏とかではなく、この熱量こそが、これがモノホンのベルリオーズだぞとでも言わんばかりの。まるでバーンスタインのように熱く振るプラッソンを見れたのも良かったです。前時代的といえばそうでしょう。しかしこの、時代の流れから取り残されたかのような演奏を聴くのもまたクラシックを聴く愉しみです。


そしてこのアンコール、意欲的な若い指揮者がアンコールにカルメンやったら小馬鹿にされそうだけど、堂々と出来て様になるのはさすがですね。カーテンコールも堂々ですよ、悠々と弦トップたちにぐるりと握手して、ビズですかね、かわいい投げキッスを2回、ああ、こんなに老巨匠然とした舞台人的振る舞い見たの久しぶりだなあと、伊達男ですね(笑)


ロビーコンサートはトロンボーン3本とチューバでした。これも良かったです。楽しいコンサートでした。

ベルリオーズ:幻想交響曲
トゥールーズ市立管弦楽団
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