シューマン:子供の情景、クライスレリアーナ、フモレスケ


ラドゥ・ルプーの来日公演に行って来ました。
11月13日、東京オペラシティ コンサートホールにて。
指の不調でツアーの一公演が中止になっていたので、ちょっと不安だったのですが、なんとか開催する運びになり、聴くことができました。
プログラムは


フランク: 前奏曲、コラールとフーガ
シューベルト: 即興曲集 D935, op.142
ドビュッシー: 前奏曲集第2巻


という、ルプーらしい曲が揃っています。
シューベルトの即興曲集は、ソナタ集と合わせて愛聴盤なので、本当に楽しみでした。
カジモトのホームページの煽り文句には
世界の名だたるピアニストたちが尊敬するルプーのピアノ。
魂の奥深くに沈着し、真実のみを語る巨匠が待望の再来日
とあります。なかなか格好良いこと言いますね(笑)


「千人に一人のリリシスト」の異名を取るルプーのピアノは、曲の持つ本来の魅力や雰囲気を、独特な音の響きやそれに基づく間のとり方、テンポ、流れなどでもって、会場に作り出し充満させるということ、その一点に尽きる演奏でした。シューベルト弾きのルプーの真骨頂が、最初のプログラムの即興曲集D935では何か僕にはよくわからない領域でしたが、アンコールの楽興の時2番では存分に発揮されていたように思います。これほどに美しい弱音を出されては、もう何も言えませんね。フランクは少し弾いていて辛そうなところも見えましたが、後半のドビュッシーは、それこそ彼でなければ弾けない、所謂フランスのピアニズムではない新しいドビュッシーでした。ドビュッシー・イヤーの今年、こんなに素敵なドビュッシーを聞けて良かったです。「ルプー体験」という言葉を雑誌等でよく見かけるのですが、これは本当に、ひとつの異世界の体験でした。

シューベルト:4つの即興曲 シューベルト:4つの即興曲
ルプー(ラドゥ),シューベルト

ユニバーサル ミュージック クラシック
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