小澤征爾ベスト・セレクション


小澤征爾が指揮するということで、新日フィルの特別演奏会2014に行ってきました。


【新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会2014】(2014年5月8日、すみだトリフォニーホール)
<第1部>(指揮:十束尚宏)
ハイドン作曲 交響曲第104番ニ長調『ロンドン』
<第2部>(指揮:小澤征爾)
バルトーク作曲 弦楽のためのディヴェルティメント
ベートーヴェン作曲 序曲『レオノーレ』第3番 op.72b


前半を十束尚宏が指揮し、後半を小澤征爾が振るというスタイルでしたが、なるほど、指揮者が代わるだけでこれだけでる音が変わるのか、と感心しきりでした。もちろん、良い悪いの問題ではくて、です。思えば学生時代の吹奏楽団でも、学生指揮が振るのと指揮者の先生が振るのでは、出る音が全く違いましたね(笑) 僕は学生指揮をしていたので、同じ曲の練習中でも、ここはこうするんだと先生が手本を見せてくれたとき、途端に音が変わって、悔しくも感心しきったものです。


前列の席が取れたので、視野は良好。十束さん指揮のハイドンも、僕は悪くなかったと思うのですが、最近海外オケに耳慣れてきたうちの奥さんには、力量の差が気になったようです(笑) ちなみに、まあ必ずこういう人がいるだろうなあとは想定していたのですが、僕の隣の席のおじさんはハイドンの間中寝ておられました。「小澤を見にきた、後は何でもいい」という人がいるのは当然でしょうし、チケット代だって不当なほど(失礼)割増もマシマシなんだから、「小澤だけで1時間プロで良かったんじゃない?」という人も多いことでしょうね。


団員と一緒におもむろに出てくる小澤さんの様子や、カーテンコールで袖から小走りで登場する小澤さんを見て、元気で良かったなあと思いつつ、今日の日の喜びを感じておられるのかな、なんて風にも思えました。そんな無邪気な(?)姿や、椅子に座りつつ立ちつつ指揮をする小澤征爾さんの姿を目に焼き付け、本日の目的は達成。ちなみにその椅子は5月3日のTokyo Cantatの「宮沢賢治」演奏会で銀河鉄道の客席として使われた椅子とのことです。力を込めるところで椅子から飛び上がるように立って指揮をする小澤さんは、確かに小さな魔法使いのようにも見えました。


僕は新日フィルの長年のファンでも何でもありませんが、昔からのファンの方にはこの日は実に喜ばしい一日になったのだと思います。それはオケが上手いことに越したことはないのですが、新日フィルと小澤さんの組み合わせでなければ出せなかった温かな雰囲気というのもあったでしょう。気迫のこもったバルトークとベートーヴェン、78歳の巨匠の作る音と音楽を味わえた貴重な体験でした。これは、日本人で良かったと思う瞬間の一つに入れられるかな(笑)

バルトーク : 弦楽オーケストラのためのディベルティメント バルトーク : 弦楽オーケストラのためのディベルティメント
シカゴ交響楽団,バルトーク,ショルティ(サー・ゲオルク)

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