東京二期会オペラ劇場「蝶々夫人」

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Puccini: Madam Butterfly


二期会の「蝶々夫人」を観に来ました。オペラ生で観るのは久しぶりです。オペラは、映像とか音源は鑑賞しますが、そう多く観に行く方ではありません。が、その割にはなぜが蝶々夫人は縁があり、これが人生で3回目という(笑) タイトルロールが森谷さんの回も行きたかったけど、予定的に今日しかなかったので。


【東京二期会オペラ劇場「蝶々夫人」】
(2019年10月4日、東京文化会館大ホール)


指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:宮本亞門


装置:ボリス・クドルチカ
衣裳:髙田賢三
美粧:柘植伊佐夫
照明:マルク・ハインツ
映像:バルテック・マシス
合唱指揮:河原哲也
演出助手:澤田康子、島田彌六
舞台監督:村田健輔
公演監督:大島幾雄


蝶々夫人:大村博美
スズキ:花房英里子
ケート:田崎美香
ピンカートン:小原啓楼
シャープレス:久保和範
ゴロー:高田正人
ヤマドリ:大川 博
ボンゾ:三戸大久
神官:白岩 洵
青年:牧田哲也


合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団


宮本亞門演出の新作だそうで、僕が行く日はプレミアの翌日で、偶然プレミアの日にネタバレを見てしまい、まあなかなか凝ってるんだなあくらいに思っていました。ゼンパーオーパー・ドレスデン、デンマーク王立歌劇場、サンフランシスコ・オペラとの共同制作。へえー、じゃあ海外でもやるんだねー、くらいの軽い気持ちでした。ところがですよ。実際見たらですね、いやー、やばいね。まいった。おじさん思わず泣いちゃったよ……。筋書きはもちろん知ってるし、一応ネタバレも知ってた訳だし、それでもなお涙する、ポンコツ涙腺。いかにもお涙頂戴過ぎる演出かもしれない、まあまあ、いいんじゃないの、プッチーニだし。ねえ。ちょいちょい涙こらえてたんだけど、第3幕開始の演出で落涙してしまった……。いや隣の隣のおじさんめっちゃ泣くじゃん、なにこの人……なんて思ってたんですよ、まさか自分が泣くとは。周りも結構泣いてたし、まあしゃあないわ。カタルシス。


ピンカートンの息子役(青年)も最初、舞台上でずっと無言劇してて、正直「なんだこいつ邪魔だな」くらいの気持ちだったんだけど、歌手やオケよりも、もうほぼこの青年に泣かされてしまった感はある。いやー上手いこと考えるなしかし……。それにしても、両親がニャンニャンするのを見せつれられる青年って、結構辛いよね、なんてヨコシマなことも過りつつ、まあまあ、僕が涙脆くなったのもあるが、やはり3歳の子がいる自分にとってはこの演出はクリティカルだった……。あの子役、いいね。蝶々さんに引っ付くときなんかも、脚でガシッと挟むとことか、まさに自分の子の動きを思い出してしまって、あーそうだよなー、なんてね。とにかく、演出にはしてやられました。


正直、歌手どうのこうのはそんなに詳しくないんですが、大村さんの「ある晴れた日に」は心の底から切なげなものが湧き出てきているようでとても良かったです。あとは衣装も良かったですね、髙田賢三さん、さすがです。カラフルな和服の女性たちがズラッと並ぶとこなんかも、色合いが良いですよ。うるさくないし、それでいて現代風でもある。蝶々夫人の衣装も品があって素敵でしたし、まさかボンゾがグレートカブキみたいな顔で出てくるとは思いませんでした。戦隊モノの敵キャラかって感じ。


最後の最後、蝶々さんと老ピンカートンのくだりも良かったですね。あーこの幕切れの感じなんだっけなーと思って思い出せたのは、蛸壺屋のガルパン同人誌のオチだわ。まあ、この文章にたどり着くような人には伝わらないたとえだと思いますが。それはともかく、感動した良い時間でした。またオペラ観に行きたいなーと思いました。

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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック・ファンです。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、つまりひたすら聴くだけ。演奏することにはほぼ興味・情熱はありませんが、それでもときどきピアノを弾いたり、バンドでドラムを叩いたりシンセサイザーを演奏したり、あるいは作曲・編曲をしたりします。more

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