LFJ2013 カルイ指揮ラムルー管弦楽団ほか その1

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013、今年は1日目と2日目に行きました。2日目は初めて通し券を取って、オーケストラを一日満喫してきました。
聴いたのは1日目1公演、2日目6公演。大量消費社会ですね(笑) しかも安い。音楽祭はそこが良いですね。
2日目のラムルー管の公演で、アンコールにサプライズゲストとして佐渡裕さんが来て、古巣のラムルー管を指揮するという演出にはビックリでした。
とりあえず、このページでは半分くらいのレポにしようかなと思います。


1日目
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル:ボレロ
ラヴェル:ラ・ヴァルス
サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」op.40
アンコール ビゼー:カルメン第1組曲 終曲
【演奏】ラムルー管弦楽団、フェイサル・カルイ (指揮)


初来日だったラムルー管。フランス音楽が好きな人は、ラムルー管の名盤の数々をご存知のことと思いますが、生で聴くのはまたひとしおですね。かなり良い席を取れたと思うので、あの音響の残念なホールAでも十分楽しめるだけの響きでした。パヴァーヌも少し固い雰囲気がありましたが、さすがはラムルー管の音色です。澄んでいて流れるような美しさ。ボレロも心地良い。ソロ回し中は指揮振らないという。トロンボーンもブラボーでした。ラ・ヴァルスは、それこそ流暢な演奏。圧巻のサウンドでした。なにより、指揮のカルイさんのアンコールのパフォーマンスが最高でしたね。カルメンで、ニューイヤーのラデツキーのように拍手を煽り、最後はオケがまだ演奏していて観客が拍手をしている中、指揮台を下りて先に颯爽と去っていく、しかも投げキッスまでして! こんな粋でイケメンな演出されたら何も言えません。まあ、カルイさんが実際にダンディなイケメンおじさまだからできるワザですが……笑

 


2日目
アルバレス、武満、カーター:自然をイメージした音楽
グリゼー:石碑(2人の打楽器奏者のための)
マヌリ:マリンバ・デュオ(「鍵盤の本」より)
クセナキス:リバウンド(b)(打楽器のための)
ドゥ・メイ:サイレンス・マスト・ビー!(指揮者ソロのための)
ジブコヴィッチ:トリオ・パー・ウノ(3人の打楽器奏者のための)op.27
【演奏】アンサンブル・アンテルコンタンポランの打楽器奏者(ジル・デュロ、サミュエル・ファーブル、ビクター・アナ)


無料公演で席はすぐにいっぱいになっていましたが、打楽器アンサンブルが聴けるせっかくの機会だったので、立ち見していました。アンサンブル・アンテルコンタンポランなので、クオリティは安定です。カスタネットのための曲や、指揮者ソロのための曲など、現代のキテレツな作品がたくさん聴けて、しかも無料とは、素晴らしい。トリオ・パー・ウノも久しぶりに聴けて満足。お客さんも盛り上がっていましたが、果たしてこのお客さんたちの中に、この曲は今の普通の中学高校の吹奏楽部の生徒たちが結構上手に演奏しちゃう曲だということを知っている人はどれくらいいるのかなあ、なんて思いました。

 


サティ(ドビュッシー編):ジムノペディ第1番、第3番(オーケストラ版)
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22
ヒメネス:≪ルイス・アロンソの結婚式≫より 間奏曲(カスタネットとオーケストラのための)
【演奏】アンヌ・ケフェレック (ピアノ)、ルセロ・テナ (カスタネット)、ラムルー管弦楽団、フェイサル・カルイ (指揮)


2日目のラムルー管はドビュッシーとサティという僕の大好きな作曲家のコンサート。牧神の午後は特に良かったですね。これは上手な演奏を生で聴くと、本当に微睡むような、幸福な気持ちになります。サン=サーンスの協奏曲は、実は正直に言ってそんなに印象にないですね(笑) それ以上に、おそらく会場の誰もが驚いたと思われる、ヒメネスの曲のカスタネット。ルセロ・テナさんという女性ソリストがカスタネットをやっていましたが、まあこの方が格好良いこと。情熱的で力強く、彩り豊かな音色を聴かせてくれました。打楽器は好きだし、特にカスタネットは大好きな楽器ですが、こんなに素敵なコンチェルトを聴けるとは、良い意味で期待を裏切られました。曲もわかりやすく純粋に美しい曲だったのがまた良かったですね。

 


デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 op.78 「オルガン付」
【演奏】読売日本交響楽団、川瀬賢太郎 (指揮)


川瀬/読響のデュカスとサン=サーンス。読響はラムルー管に比べて大編成でやってきたので、ホールAくらいのだだっ広いホールには丁度良い音量でした。ということでマホデシもゴリッとドカンと聞かせてくれて面白かったなあ。川瀬さんが、いわゆる日本人的な指揮(腰をドッと据えて膝をぐっと曲げてよっこいしょってやる指揮)だったので、力強い演奏になってましたね。そういうのはあんまり好きじゃないんですが、海外オケばっかりの中だったので、こういうのもまあ悪くないですね。オルガン付きも、音響効果としては広いホールで大編成というのは適している曲だと思うし、パワープレーで演奏するのも、LFJではアリだなーと思いました。


残りの公演の感想は次のページにまとめます。

ボレロ! ボレロ!
佐渡 裕,ラヴェル,シャブリエ,コンセール・ラムルー管弦楽団ワーナーミュージック・ジャパン
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