アイカツ!のCDについて語る その13

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【序文】
このブログは基本的にはクラシック音楽について語るブログだが、どうしても記しておきたいと思うに至ったものについては、ここに記録して残しておこう。つまり、アニメ「アイカツ!」の音楽はそれほどに素晴らしい音楽であることは保証したい。ポップミュージックの進化の歴史の最先端は常にアニソンなのだ。なお、前提として、僕はクラシック音楽オタクではあるがアニソンオタクでもないし、アニメオタクでもないと思っている。実はスターズから見始めたにわかなので、スターズ曲紹介記事を2017~2018年に書いてから、2020年、この無印アイカツ曲紹介を書き始めた。スターズ曲と違ってネット上でも紹介記事は多いので、内容かぶったらゴメンナサイ。あ、ネタバレ注意。


TVアニメ/データカードダス『アイカツ!』2ndシーズン挿入歌ミニアルバム1 POP ASSORT
1:笑顔のSuncatcher
歌:りすこ・もな from STAR☆ANIS
作詞:只野菜摘 作曲・編曲:永谷喬夫
2:CHU-CHU♡RAINBOW
歌:れみ・えり from STAR☆ANIS
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:広川恵一(MONACA)
3:Sweet Sp!ce
歌:ふうり・わか from STAR☆ANIS
作詞:辻 純更 作曲・編曲:oriori
4:永遠の灯
歌:れみ・ふうり from STAR☆ANIS
作詞:tom.m 作曲:南田健吾 編曲:Integral Clover
5:オーロラプリンセス
歌:えり・わか from STAR☆ANIS
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:帆足圭吾(MONACA)
6:ミトレジャーノ!
歌:わか・ふうり from STAR☆ANIS
作詞:只野菜摘 作曲・編曲:帆足圭吾(MONACA)
7:アイドル活動! 〜いちご&あかり Ver.〜
歌:わか・るか from STAR☆ANIS
作詞:uRy 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
8:キラキラデイズ
歌:ふうり・わか from STAR☆ANIS
作詞:ナカノモリアヤコ、KIKOMARU 作曲:ナカノモリアヤコ 編曲:ナカノモリアヤコ、uuiuui(FOSTER SOUND)


2年め(2ndシーズン)に用いられた曲をまとめたミニアルバム。半分がMONACA提供で、もう半分は様々。個人的にすごく熱い思いを抱いている曲はないけど、どれも楽曲の質は高い。ジャケットはWMのお姉さま方、ああ、2年目だなあと思わせる、素敵な画だ。


笑顔のSuncatcher
アルバムジャケットの2人である、美月さん(歌唱担当りすこ)とみくる(歌唱担当もな)のWMというユニットが歌う、夏らしい爽やかトランス風ガールズポップ。僕はこういうのを聴くとglobeとかTRFがすぐ出てきてしまう世代ですが、2014年にリアルタイムでアイカツを見ていた子どもたちにはどう響くんだろうなと思ったり。2000年代初め頃の小室サウンドによるダンス系音楽は中高生~20代くらいがメインターゲットだと思うし、イケイケな若者のイメージだけども、アイカツはそれより少し下の年代向けで、こうした音楽性に健全さを併せ持つのが逆に面白い。美月さんはともかく、みくるはアイカツの中では珍しい年上ギャル的なポジションで、同時にガーデナーという自然派な雰囲気もあるので「健全なトランス」はピッタリだと思う。「色めき立つ波」という歌詞の部分、フレーズが「色めき立つ/波」ではなく「色めき/立つ波」と区切られているため、どうしても中日の立浪を思い出してしまうのが玉にキズ。


CHU-CHU♡RAINBOW
有栖川おとめ(歌唱担当れみ)のとってもらぶゆ~なかわいい曲。この曲が使われた83話が、おとめ様の過去と現在を描いたあまりにも良い話で……苦手だったすべり台の話やドレスのブランド「ハッピーレインボー」の意味、あとステージも超かわいくて、特に虹のすべり台を満面の笑みですべるおりるおとめ様を見るだけで胸がキュンキュンしてしまう。うう、苦しい。とにかく、ストーリーと結びついた曲なので、もう本当に、アニメ見てください。そんなかわいいおとめ様のための音楽はというと、タイトなキックでハネるリズムが心地よいポップチューン。以前おとめ様曲のモータウンビートの話をしたが、やはりおとめ様には付点のリズムが合う。音色もティンパニのロールだったりハープのグリッサンドだったり、ピチカートと木琴&鉄琴の組み合わせだったり、ブラスも終始気持ちよく入り、まさにレインボーでカラフルな取り合わせ。曲のラストの下降系にもティンパニが入っていて面白い。歌詞もちゃんと「らぶゆ~」が入っているし、そもそもボーカル2人の組み合わせが良い。おとめ様と、もう1人は誰だ(笑) 歌唱担当えりがデュエット相手だが、えりは姫里マリアと北大路さくらの両方を担当しており、歌い方を聞くとさくらたんのような気がするが、83話はおとめ様とマリアちゃんがメインの話だし、82話ではパートナーズカップでマリアちゃんと組んでいるので、マリアちゃんの可能性もある。まあ、どちらにしてもアリなのが良いところ。と、色々書いたけど、結局はこれは音楽単独では語り得ないというか、虹のすべり台の映像と切り離せないなと強く思う。ステージの背景や大道具小道具、演技演出、ドレスのデザイン、ダンスの振付、そして音楽とが合わさって創られる世界が完璧な、総合芸術である。さすがスターライトクイーン。これはステージでこそ完成する曲。



Sweet Sp!ce
セイラちゃん(歌唱担当ふうり)といちご(歌唱担当わか)によるユニット、2wingSが歌うかっちょいいロック。終始激しい曲調でギターもベースもドラムもゴリゴリ。ベースもお決まりのようにスラップでキメを入れてくれる、良いぞ良いぞ。歌詞も前向きで熱いし、「Run my way!! Go センセーション」からライミングする一連のパートが歌詞も音楽もめっちゃ熱くて、ヘドバンしたくなるよね。いちご&セイラの歌声が、ユニゾンで合わさると想像以上に良いのだ。こういう曲が似合うとなると、2wingSにはメロコアとかやってほしいね。僕はその辺のジャンルに特別詳しい訳ではないが、「小さな恋のうた」とかこの2人が歌ったら良くない?ね? しかしまあ、これもステージの2人の仕草が可愛すぎて、そっちが重要なんだよなあ。ロックとはいえ、やっぱりアイドルだからな。



永遠の灯
ユリカ様(歌唱担当えり)の歌うゴシックな雰囲気全開の麗しき楽曲。ここではセイラ(歌唱担当ふうり)も歌っている。この曲については編曲を担当したIntegral Cloverが元ネタに言及していて、deadmau5とネオクラシカルメタルと、3%くらいMELL「Red fraction」の要素、だそうです。前の持ち歌「硝子ドール」がプログレだったのが、今度はダンスミュージック寄りに。この曲はイントロが良いよね。ユリカ様登場を告げる鐘だ。Bメロのピアノ音も印象的だし、2番になるとAメロでオケが大荒れしているのが笑える。こういうダークで高貴な雰囲気の音楽が好きな人は、“Gothic”というキーワードでYou Tubeを検索すると、それらしいものに出会える。永遠の灯みたいな感じならプラスして“Gothic EDM”と入れるといいし、Rockを足せばロックが、Musicを足せばそういう雰囲気の劇伴みたいなのが出る。少し話が逸れるが、アイカツスターズ曲紹介記事の方で、いつも「こんなにハマったのはローゼンメイデン以来」と書いている通り、僕が最初にハマった深夜アニメがローゼンメイデンで、ゴシックな雰囲気はファッションも音楽もその他諸々も元々大好き。ということで、ユリカ様にはぜひALI PROJECTを歌っていただきたい。「聖少女領域」でも「薔薇獄乙女」でも「禁じられた遊び」でも「私の薔薇を喰みなさい」でも、なんならついでに霜月はるか曲もお願いします。はい、脱線終わり。この曲が使われた89話はシリーズ屈指の名言のひとつが登場した回でもある。「もしも今と違う自分になりたいのなら、まずは少しだけ自分を変えてみるの。いつもより10分早起きするとか。勇気を出して今より大きな声でおはようって言ってみるとか。可愛いお洋服をね、着てみるのもいいかも。そしてある日鏡を見るの。きっと違う自分、憧れていた自分に会えるから。」と語るユリカ様が、流れるように素の自分からアイドルへ変身してステージへ向かいこの曲を披露する。この曲は脆く儚い心を灯す、永遠の灯。紛うことなきアイドルの輝きである。



オーロラプリンセス
ある意味、一番面食らったというか、衝撃だったのがこの曲。姫里マリア(歌唱担当えり)の曲で、作詞は畑亜貴、作曲はアイカツ音楽功労者の帆足圭吾。マリアちゃんは山奥にある豪邸に住むお嬢様で、ヘリコプター持ってたり牛を飼っていたり、好きな食べ物がザッハトルテだったりと、多分ザルツブルク、というかサウンド・オブ・ミュージックを意識しているのだろうが、特にミュージカル的な要素はない。「ぱんぱかぱーん」が口癖で、歌詞にも入っている。一見すると普通のバラードなのだが、どこか腑に落ちないというか、奇妙な曲だ。Aメロからすでに歌詞が斜め上な内容を歌うのに、メロディは純粋な美メロで、歌詞とメロディのミスマッチもいいとこ。テーマになっているオーロラ姫は「眠れる森の美女」、どうしても寝てる時間が長く、受け身なヒロインのイメージもあって、だからディズニー映画でもブライア・ローズを描くのに時間をかけたり或いはマレフィセントをフィーチャーしたり、他にチャイコフスキーのバレエでもオーロラ姫の幻影を登場させたりと、メインに据えるなら工夫が必要なのはよくあること。ここでも、自己実現の肯定を歌うアイカツらしく、歌詞は姫自ら囚われの王子様を救う内容になっており、斜め上にキレキレな歌詞になるのは理解できる。しかも畑亜貴だし。そこに来る音楽が、何の曇りもないピュアな正統派・王道のバラードというのが、なんとも可笑しくて。サビの「ぱんぱかぱんぱ~ん」も、これはファンファーレだって自ら言ってるのに、ゆるいBPMに柔らかなメロディで華やかもなく、肩透かし感が半端ない。なんじゃこりゃ、これは相当くせ者だぞ……と思いながらいつも聴いている。マリアちゃんってなんか謎めいているところあるしね、それで良いんでないか。ちなみに、涼宮ハルヒの憂鬱の朝比奈みくるのキャラソン「時のパズル」に似ているが、こっちはMONACA曲じゃなかった。でも似てる。何ならヴォーカルの声も。



ミトレジャーノ!
劇中劇「おしゃれ探検隊クールエンジェルス!」で使われた曲。帆足さんが、映画音楽みたいな感じでかっこよく元気で冒険感のある曲という無茶振りな依頼に答えて書いた曲だと振り返っている。確かにそんな感じ。インディージョーンズの音楽を参照しているのだろうなあ、とはわかる。オーケストラサウンドで劇伴風、これに無理やり歌を入れたような曲で面白い。このフルートのオブリというか、やかましい程に入るのがそれっぽ過ぎて、たまらんね。映画音楽っぽさがある。ドコドコ入るタムもそう。歌はセイラ(歌唱担当ふうり)といちご(歌唱担当わか)だが、ドリアカの4人が活躍していたのでドリアカ的なイメージがある。しかし、この曲自体がメイン級の扱いではないため、とうとうドリアカ版は出なかった。70話のクールエンジェルスと言えば、ドリアカの4人がそんな格好でジャングルに入ったら死ぬぞという露出度の高い服装で冒険するイメージが強いので。



アイドル活動! 〜いちご&あかり Ver.〜
原曲については「アイカツ!のCDについて語る その2」をご参照ください。80話でアイカツブートキャンプをこなしたあかりちゃんが、いちごちゃんと一緒にステージに立った際に歌った、いちご&あかりVer.、曲自体は何度も聴いている訳だが、このステージはいちごちゃんの踊りのキレの良さと、比べてしまうとちょっと遅れ気味でダンスのキレもかなわないあかりちゃんとの差がはっきりわかる、非常によく作られたステージなので必見。ショートヘアのあかりちゃんがかわいい。


キラキラデイズ
アイカツ初のスマホ向けゲーム「アイカツ!ミュージックビデオメーカー」のためのオリジナル曲。そんなアプリあったのか、フォトカツしか知らなかったわ。この曲だけ雰囲気が異質なのは、作詞作曲編曲ナカノモリアヤコ。あの中ノ森BANDの中ノ森文子である。そう言われるとそんな感じがしてくる。ポップでパワフル、中ノ森BANDにあっても不思議でない曲調。CDはこれとコンプリートCDボックスにしかない。配信で聴けます。

アイカツ!のCDについて語る その1(2020年3月17日)
アイカツ!のCDについて語る その2(2020年7月14日)
アイカツ!のCDについて語る その3(2020年8月11日)
アイカツ!のCDについて語る その4(2020年11月30日)
アイカツ!のCDについて語る その5(2020年12月22日)
アイカツ!のCDについて語る その6(2021年1月29日)
アイカツ!のCDについて語る その7(2021年3月15日)
アイカツ!のCDについて語る その8(2021年5月24日)
アイカツ!のCDについて語る その9(2021年8月5日)
アイカツ!のCDについて語る その10(2021年11月15日)
アイカツ!のCDについて語る その11(2022年3月15日)
アイカツ!のCDについて語る その12(2022年4月27日)
アイカツ!のCDについて語る その13(2022年5月26日)


ここまで読んでくださった方、この文章はお役に立ちましたか?もしよろしければ、焼き芋のショパン、じゃなくて干し芋のリストを見ていただけますか?ブログ著者を応援してくださる方、まるでルドルフ大公のようなパトロンになってくださる方、なにとぞお恵みを……。

Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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