土曜の夜はクラシック以外の音楽の話~その1

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【序文】
Twitterを始めて、そこでは「土曜の夜はクラシック以外の音楽の話」と銘打って、その通りクラシック以外の音楽の話を少しだけしている。僕自身ピアノだけでなくドラムやシンセサイザーをやるのもあって、クラシック以外にも好きな音楽はたくさんあり、それを紹介したいと思いつつ、あんまりそっちに力を入れてブレちゃうのもどうかなと思い、週1のツイートに抑えている。が、それも随分たまったので、ちょっと改変して転載したいと思った次第。

本当に適当に、マイブーム的に聴いて気にいったもののときもあれば、昔から好きなものもあるし、好きなものを好きなように書いているだけ。何かの参考になるかどうかは微妙ですが、まあご笑覧ください。


Limousine

2019年12月21日
記念すべき初回。適当に始めた。土曜の夜だから何だってんだろうね。まあ翌日が日曜日だから夜更しできるという意味くらいで、それ以上何もないわ。

フランスの4人組インスト・バンド、Limousineを聴こうと。レーベルはパリのEkler’o’shock、どう、マイナーでしょ。他人の知らないフランスのインストバンド聴いてると音楽通っぽいでしょ。だから皆聴こう。でも皆が聴くとマイナーじゃなくなってドヤ顔できないから、皆聴かないでね。

ジャズ、シンセポップ、イージーリスニング、ラウンジ、レゲエ、クラウトロック、シティポップあたりが要素として混ざっている感じ。2019年3月に出た4thアルバム“L’été Suivant”(レテ・シュイヴァン)、日本語だと「次の夏」という意味。これが絶妙。ジャケットもいいしね、部屋に無造作に置きたいよね。

Arbanで取り上げられてたときの文章を引用する。

プレイボタンを押した瞬間、目の前に広がるのは美しいビーチ。上質なチェアにゆったりと腰を沈め、冷えたロゼを飲みながらボーッとしている。そのまま気だるくも心地よい時間が流れ、雲が太陽を覆うときもありつつ、チルアウトなマジックアワーへ。後半はアッパーな夜へと向かう浮遊感のあるバンドサウンドで昇天…。


ね。これよ。1曲目の“Colombus”で食らうんだわ。ほら、クラシックなんか聴いてもモテないから、レディースとビーチでチルアウトしたいやつはLimousine聴こう。YouTubeで動画もあるから、買いたくない人はそれでも。なんでも屋さん的なバンドだから、全然味の違う“Autoroute”という曲なんかも、YouTubeにスタジオセッションの動画あります。


Angèle

2020年3月14日
Angèleというシンガーソングライターなんだけど、彼女を知ったのは、僕の大好きなバンドEelsの“That look you give that guy”をカヴァーして歌った動画を見たのがきっかけ。フレンチポップの新星Angèle、とか書かれている。彼女がカヴァーした動画が、仏音楽メディアLa BlogothèqueのYouTubeにあって「いやー、やっぱイールズの名曲は、女声シンガーが歌っても良いんだよなあ……」なんて聴いていたところ、途中からフランス語になって、「ん?」と思ったら、どうやらRichard Cocciante(リカルド・コッチャンテ)の代表曲“Le Coup de soleil”(ル・クー・ド・ソレイユ)をマッシュアップしたとのこと。なるほど、確かに似ている。Eelsと違ってリカルド・コッチャンテについては詳しく知らないけど、ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」の曲(羽生結弦選手が使用したやつ)を作った方だそう。

というようなことが、パリマッチベルギーの記事になっていました。もと記事はこちらから。Angèleこと、Angèle Van Laekenはベルギーのブリュッセル生まれ。イールズの曲はアンジェルも好きなんだってさ。いいっすわ。名曲は歌い継がれてなんぼ、ってね。気が向いたらAngèleの方もいくつか聴こう。と言いつつ、Eelsの原曲を下に貼っておきます。


るか from AIKATSU☆STARS!

2020年3月28日
Twitterでもたまにアイカツの話をする。もちろんアニメとして面白いのだけど、何より音楽が素晴らしいのだ。スターズの音楽についてはたくさん書いているので参照願いたいところ。「土曜の夜」で紹介しようと思い立ったのは、確か「オケカツ」の2回目の公演が3月23日に予定されていたのがコロナで延期になった悲しみによる。オケカツ1回目の公演感想はこちら。いつになく熱く書いたのだ。

ということで、音楽ももちろん素晴らしいが、おぎノンさん@oginon07 という方の同人誌、「求婚ストラテジ」を読みつつ。これも最高なのだ。春らしいこの一冊を春らしい Blooming Bloomingを聴きながら読む。オケカツも延期になったし、花見も自粛だし、オンパレは最終回だしネットで新シリーズの配信開始だし、そういう日にぴったりだなと。Blooming Bloomingという曲は爽やかで好きだ。アニメでも非常に重要な使われ方をする。名曲である。

楽曲について熱く語る記事は、スターズは一応書き終えたのだが、今年無印アイカツの曲に手をつけたものの、この調子だとそれこそBlooming Bloomingはじめ、あかジェネの曲はいつ書けるのか……そしてフレンズ、フォトカツ、オンパレの曲までたどり着けるのだろうか……いつか必ず書くぞ!

アイカツ!のCDについて語る その2

アイカツスターズ!のCDについて語る その11

ちなみに、クラシック音楽紹介記事(これが本分なのだが)で、Carmen BradenのSongs of the Invisible Summer Starsという曲について書いたものは、自分のような半端にこじらせてしまったオタクにしか書けない文章で、というかアイカツとクラシック両方好きという人にしか書けない記事で、結構気に入っている。自己満。伝わる人にだけ伝われば良い。

ブレーデン 見えざる夏の星の歌:小さくたって自分だけの光


Shuggie Otis

2020年4月4日
R&B界の大御所ジョニー・オーティスの息子であり、多くのミュージシャンからリスペクトを集めるシュギー・オーティス。彼の1974年の名盤“Inspiration Information”を聴く。リリース当時はさほど売れなかったが、時代を先取りし過ぎたような音楽は今聴いてもカッコいい。歌、ギター、ベース、鍵盤、パーカッション等は自身の多重録音。スライの『暴動』と並び、初期アナログドラムマシンを使ったアルバムとしても有名だ。


例えば“Happy House”という曲。短い曲ではあるが、74年にこのサウンドとは驚きである。父が大物であるということ以外にも、ストーンズのツアー参加オファーを断ったという伝説的エピソードもある。ネットでは「スライよりクールでプリンスより官能的」「早すぎたアブストラクト/ローファイ感覚」とか書かれていました。プリンスも確かシュギー・オーティスを尊敬していたはず。ちょとコアだけど、たまに聴きたくなるんだよな。

Eric Johnson

2020年4月11日
Twitterで、マイケル・ケイメンと布袋寅泰のギター協奏曲を聴いたとつぶやいた後だったので、今回紹介するのはギター系にしようかなと思い、選んだのはエリック・ジョンソン。まあ好きなギタリストなんていくらでもいるんだけど、徐々に徐々に。ひとまずエリック・ジョンソンの今年の新譜“EJ Vol. II”を聴こう。クラシックでもそうですが、エリック・ジョンソンのように、とことん音色にこだわる音楽家、好きだなあ。ちなみにケイメンと布袋の協奏曲はこちら。


YouTubeには上のアルバムからWaterwheelという曲のMVがありますので、ぜひ。歌も素敵だしアコギも似合うし、ストラトが様になるのは当然のこと、ピアノは……うーん、どうかな(笑) 爽やかな曲調に、紛うことなきEJサウンド、いやー最高ですね!でもでも、いいですか、本番は2:00からですよ!いやー、最高ですね!


しかし何はともあれ、この曲、Manhattan、大人はこれとアルコールで、心の消毒をしましょう。この曲はギターインストにおける、ある種の極致であろう……。一度だけコピバンしようとしたことがあります、僕はシンセで。キーがエグくて鍵盤にはしんどかった思い出。


The Headbangers

2020年4月18日
フランスのジャズ/ファンク・バンド、The Headbangers(同名のパンクバンドではないです)。彼らが2016年に初のスタジオ録音盤としてリリースした“The Dark Side of a Love Affair”を。その名の通り、headをbangするグルーヴィでポップでアダルトな音楽。こういうの好きなんだよなー。基本的にファンクとか好き。自分がドラムやるからってのもあるけど、聴くだけでも好きだわ。

The Headbangersは、リーダーでトランペット奏者のNicolas Gardelが率いるセクステットで、彼はパリ音楽院のジャズ科卒業。上のアルバム1曲目“BACCHUS”は、のっけから印象的なんだけど、この曲はNicolas Gardel & The Headbangers Big Band名義で、大編成で録音したものがYouTubeにあり、それもめっちゃいい。So Coolですよ。

こういうバンドって好きなんだけど、まあ大体は長続きしないんですよね。今のところ、2018年に新譜“THE IRØN AGE”を出して以来、その後のリリース予定は出てない。まあメンバーは各々活躍しているっぽいので、一応期待できるかな……その辺どうかはわからないけど、上のビッグバンド編成の録音は2019年11月公開なので、まだチャンスはあるか。正直、むしろビッグバンドで録音してほしいわ。よろしくー(笑)


Dr. John

2020年4月25日
僕はクラシックやジャズに比べて、ブルースを聴き出したのは割と遅い方で、今もまだまだ勉強中、まあそんなこと言ったらクラシックもジャズもそうだろってのは置いといて、クラシックとかにどっぷりの人が聴き始めるブルースの録音としてはちょうどいいアルバムなんじゃないかと。昨年亡くなったブルース界の重鎮Dr. Johnの78年リリースの名盤“City Lights”。洗練されたバンドと、無骨なドクター・ジョンの歌の素晴らしき邂逅である。

タワレコの記事で、ユアソンのサイトウジュン氏いわく「NYの手練れミュージシャンによる鉄壁な演奏をドクター・ジョンのダミ声がブッ潰す、とってもルーディーなAOR皿」と書かれている。もうほんとに。その通り過ぎて笑えるわ。スティーヴ・ガッド、リチャード・ティー、ヒュー・マクラッケン、デイヴィッド・サンボーン、なんやねんこのメンツは。

音楽はもちろん、このアルバムはジャケットも特徴的。リトル・フィートのアルバムジャケットを多く手掛けたイラストレーター、ネオン・パークによるもので、これがまた味わい深いんだなあ。ネオン・パークは僕の大好きなビーチ・ボーイズの名(迷)盤“L.A.”のジャケットも描いています。うーん、これも、味わい?深い?(笑) ま、それ以上は言えない。


Richard Tee

2020年5月2日
前回のDr. Johnのアルバムにも参加しているピアニスト、Richard Teeのアルバム2作目“Natural Ingredients”。一応ジャンルとしてはフュージョン?まあジャンル分けとか、個人的には本当はどうでもいいんだけど、でも誰かが検索したり、その音楽を気に入って他のアーティストも探したい、という人のために、ジャンルとか書いておこうと思っている。ということで、フュージョンです!多分。でも歌ものはソウル感強し。別にそんなに上手い歌でもないんだけどね。これ紹介したのはGWだったんですよ、コロナ禍の。なぜStrokin’ではなくて、こっちのアルバムなのかと言うとですね、ステイホーム連休なら、ゴルフのティーよりお茶のティーだろ、という渾身のギャグだったんですが、Twitterでウケたようには思えない。無念だ。こういうクソくだらないネタを皆で愉しむのがSNSだと思うよ、恨みつらみやポリティカルな戯言ばっかり拡散されてさ、やーね。


愚痴はさておき、この“Natural Ingredients”は、クラシック音楽ファンも必見の、リチャード・ティーとスティーヴ・ガッドによるエルメンライヒの「紡ぎ歌」を収録している。まあそれはファンサービスなのでメインではないですが、Nowの爽やかなピアノもいいし、Tell It Like It Isの絶妙なドラムも最高。

もっとも、この二人だけで言えば、Strokin’のA列車の方が断然良いけどね。クラシック音楽ブログだから触れておこうと思って紡ぎ歌とか言ったけど。A列車は、どうせならLiveで見るべし。いやー、こんなの土曜の夜に見たら興奮して寝れなくなるし、寝ないと免疫力落ちるから見ない方がいいね。ほら、やっぱりStrokin’よりNatural Ingredientsの方を聴くべきでしょ?←という感じで、コロナ禍らしいギャグをもう一発入れたのでした。


Witch Prophet

2020年5月9日
このコーナーでは昔の名盤ばかり取り上げがちなので、マニアックな新譜を挙げようと思ったのだ。これは本当にマニアック、というか、日本では全然取り上げられない。おかしいだろ。マジですごい良いよ、このレベルは、そうそう出ないよ。まあ、そんなこと言ってもね、良いから広がるとか、そういうもんじゃないんだよね、世の中。今年3月リリース、トロントを拠点に活動するエチオピア/エリトリア出身の歌手@WitchProphet の2枚目アルバム“DNA Activation”、もし聴いた人がいたら僕と握手!いえい!

どの曲もJazz、R&B、Hip-Hopを混ぜたような心地良い雰囲気。こういうジャンル横断系は、今たくさんあるけど、いいよね(笑) でも玉石混交というか、取り敢えず色んなジャンル混ざってますよみたいなのもあるし、センスの差はある。“DNA Activation”では、黒人であり東アフリカ人でありクィアでありディアスポラであり母でもある彼女が、自身の家族に焦点を当て、母国の伝統や神話や聖書も取り入れ、アイデンティティを求めながら複雑に絡み合う感情を解いていく、“warmly hypnotic escape”だという。深いねえ。



まあ、僕が書いたんじゃなくて、そういうレビューがトロントのNOW誌にあった。まさに、暗い時代に聴きたい音楽だなあとは思う。歌詞も基本は英語で、割と平易(だけど意味深でもある)。中にはアガるトラックもあるけど、どちらかというとまったり系かな。でもWaldeckとか好きな人には良いかもね、もっとR&B寄りだけど。いやしかし、これは本当に良いアルバム!みんな聴いてよ!


Waldeck

2020年5月16日
これも前回名前を出したので取り上げる。有名所は名前を出しても別に追加で紹介する必要はないかもしれないが、マニアックなものの説明でマニアックなものを使ってしまったら、さらに説明する義務があるかもと思ったので。オーストリアのダウンテンポミュージシャン、Waldeckの超オシャレなアルバム“Ballroom Stories”(2007年)を。ダウンテンポって、音楽ジャンルね。知らない人は、そういうジャンルもあるのか、へーと思ってください。このアルバム流してドライブしてさ、ハート射止められないとか、モテないとか、そんなんなったらもう嘘だよ。それでダメなら諦めな。なんせMercedes-Benzお墨付きだぞ。

メルセデス・ベンツの欧州CMに使われたのは“Make My Day”という曲。アルバムは、トータルで言えばラウンジ系だけども、古いカクテルミュージックの雰囲気を意識したサウンドなのがウケがいい理由でしょう。カーメン・キャバレロの趣きに、ジャズやタンゴ、ダブ、メロウなヴォーカルも入ったEDMで、部屋でも車内でも重宝する1枚。

Waldeckにしてはダウンテンポというよりトリップホップ寄りかもしれない。AllMusicは「ダンスホールやスピークイージーで“glamour”と“intrigue”が手と手を取って歩く1920年代のムード」なんて書いている。オシャレ過ぎて逆に腹が立つわ。このブログをご覧の皆様、クラシックなんか聴いてもモテませんから、ベンツにあやかるか、或いは僕の推しであるリムジン(上で紹介してます)でも聴いて、どうぞ。


久保田麻琴と夕焼け楽団

2020年5月23日
コロナ禍である。緊急事態宣言中である。芸能人が沖縄に遊びに行って叩かれている。今行くなよ、行かないで沖縄系の名盤を。前回、前々回と、Witch Prophet、Waldeckと海外のマニアック路線だったので、国内にしようと思ったのと、以前「GWに沖縄に行かずに金井喜久子を聴くべき」とTweetしたのもあって、久保田麻琴と夕焼け楽団の名盤「ハワイ・チャンプルー」(1975)を、ゆるゆると南国気分で聴くのだ。クラオタは琉球交響楽団聴いててください。

「ハワイ・チャンプルー」のハワイでのレコーディングには、久保田の盟友である細野晴臣がドラムで参加。ハワイや沖縄以外にも様々な音楽性がチャンプルーされて楽しい1枚。本当に、沖縄旅行して叩かれてる暇があったら家でこの名盤の「ハイサイおじさん」のカヴァー流して、カチャーシーでも踊って沖縄欲を満たしてほしいわ。ちなみに余談中の余談ですが、うちのちびっ子たちは、喜納昌吉とチャンプルーズのハイサイおじさんを流すとちゃんとカチャーシー踊るくらいに沖縄愛を(親によって)仕込まれているのですが、久保田麻琴と夕焼け楽団バージョンでもちゃんと踊る。が、やはりどことなく穏やかに踊るのを見て、思わず笑っちゃったわ。ゆるーくカチャーシーらしき踊りを踊るのだ。やはり、このアレンジの妙はちびっ子にもちゃんと伝わるものなんだなと、えらく感心しました(笑)

琉球交響楽団を応援する


Albert King

2020年5月30日
大体クラシックを聴くようなやつは古いものが好きなのであって、結局名盤ガイドみたいなのに従って聴くのがセオリーなわけだ。ブルースに詳しい訳ではない僕も、まずは名盤から聴いていけばいいんだろと、そういう順で聴いてきた。これはそういう理由で手にとったものの中で、当然あまりはまらないものもあった訳だけど、これは相当ハマった。ブルースの歴史に残るAlbert Kingの超名盤“Born Under a Bad Sign”(1967)、「ハイハイし出した頃からずっとダウン、もし悪運がなければ俺には運なんてものはさっぱりない」と歌うタイトル曲、これぞブルース、クリームのカヴァーでも有名。

Born Under a Bad Signはやはりベースラインがいい。もうドナルド・ダック・ダン節全開。ネット上にベース譜があったので紹介しておく。アルバム通して、アルバート・キングの歌とギターはもちろん、バンドのブッカー・T&ザ・MG’sが最高にいい。Crosscut Sawではラテンのノリもカッコいい。全体的に引き締まったホーンもカッコいい。それぞれの曲のバランスも良く、アルバムとしての完成度の高さがわかる。なお余談ですが、車でこれを流したとき、うちの2才児がBorn Under A Bad SignでもThe Hunterでも、アルバート・キングのギターのベンドをコピーして歌って、なんかすごいなと。ソロでもイントロでも、印象的なリックはキッズのハートにも刺さるものなのだ。


Naomi Berrill

2020年6月6日
クラシック以外の音楽の話と言いつつ、新譜がNMLに入っていて驚いた。クラシック、フォーク、ジャズ風味の、チェリスト兼シンガー、Naomi Berrill(ナオミ・ベリル)。アイルランド生まれ、イタリアで活動する彼女の2ndアルバム“To the Sky”(2018)。今のとこ2ndが一番好きかな。チェロがメインのアコースティックな響きと、心地よい歌声がすごくいい。


1stアルバムの“From the Ground”(2015)はカヴァー集。チェロと声のみのシンプルな組み合わせだが、アレンジの妙が光る。クラシックからの引用も多く、パーセル、シューマン、ボロディン、ドビュッシーなどがある。ピュアなクラシックが好きな方はこの盤から入るのもオススメ。


ちなみに、NMLにあったのは新譜の3rdアルバム“Suite Dreams”で、サイレント・ウッズ組曲、ダンス組曲、プレイグラウンド組曲と、NMLにいるだけはあって、きちんとクラシックの組曲風の構成の3曲。ナオミ・ベリルはチェロと歌はもちろん、ギターやピアノもマルチにこなしている。これもいいね!つい激しめのポップスばっかり取り上げがちなので、こういう落ち着いた路線もたまには挙げときましょう。


Brandon Coleman

2020年6月13日
「LAジャズ最重要鍵盤奏者」の異名を持つ、というかこの異名が好き過ぎるんだけども、そんな鍵盤奏者、Brandon Colemanの“Resistance”(2018年)というアルバム。“西海岸のジュリアード音楽院”と呼ばれるコルパーン音楽学校でジャズを学び、スティーヴィー・ワンダーやEW&Fとも共演、新世代ジャズの象徴であるカマシ・ワシントンの躍進を脇で支えるのが、このブランドンである。彼の才能が光る、耳障り良い、心地よいファンク。

最近はRepublic Recordsが、音楽ジャンルにおいて“Urban”という用語の使用を禁止するというニュースが話題になりましたが、それこそ、ケンドリック・ラマーやベビーフェイスといったアー○ンで活躍するアーティストとの共演も頷ける、ブランドンの名盤である。全部いいんだけど、それにしてもですよ、このタイトル曲“Resistance”のセンスよ。すごいわ。抜群。

1stアルバムの“Self Taught”は、自主制作盤として少数リリースされていたものが、2015年にリイシューされたもの。当然僕も1stの方をたくさん聴いているし、どっちかっていうと1stの方がBGMにもいい感じだけど、2ndはより洗練されているのは一目瞭然。ブランドンは「西海岸ファンク王朝の正統な後継者」や「プロフェッサー・ブギー」の異名もある。いいね(笑) Mikikiの関連記事をシェアしておこう。これもいい記事でした。

なお、一言追加で言わせてもらうと、例のリパブリックの件ですよ、ブランドンのアルバムも「LAジャズだけでなくアーバン界隈でも活躍」とか「80sブラコンを意識」とか言えなくなるのが現代の最新ポリコレなんでしょうかね、まあ知らんけど。おかげさまで?なんか腹立ったから、久しぶりにマーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイン・オン』を取り出して聴いたわ。偉い人の自己満はくだらんね。


Lizz Wright

2020年6月20日
名盤連発のシンガー、Lizz Wright。1980年、ジョージア州生まれ。教会の牧師で音楽監督を務めていた父の影響もありハイ・スクール時代は聖歌隊に参加し賞をもらっている。そんな彼女のメジャーデビュー、原点に立ち戻って、デビューアルバム“Salt”(2003年)を聴く。JazzやR&Bなどジャンルを超えた自由なサウンド、基本的にそういうの割と好きなんだよね。いや、一つにこだわった音楽も好きだけども。そんなサウンドより何より、彼女の歌ですよ。泰然としつつ、常に落ち着きを持っているが、それでいてしっかりとしたパワーをも感じる、表現豊かな歌唱力。1曲目から名曲のカヴァー、チック・コリア/フローラ・プリムの“Open Your Eyes, You Can Fly”。いい。

クラシックの歌とは一味違う歌い方で聴かせてくれるラフマニノフのヴォカリーズも素敵だ。またそのラフマニノフから、流れるように“End Of The Line”(ニーナ・シモンの曲)へ繋がるのも素敵だ。夜にじっくり聴くも良し、急かされないのでドライブで聴くのも良し。このアルバム内であれば、お気に入りは“Blue Rose”かな、サビのメロディーがEvery Little Thingのfragileを思い出す(笑)

Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック・ファンです。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、つまりひたすら聴くだけ。演奏することにはほぼ興味・情熱はありませんが、それでもときどきピアノを弾いたり、バンドでドラムを叩いたりシンセサイザーを演奏したり、あるいは作曲・編曲をしたりします。more

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