サティ 3つのジムノペディ
サティの作品の中で知名度が高く、様々な形式で編曲されて用いられる曲というと、この曲とジュ・トゥ・ヴである。
ジャズやボサノバ、軽めのテクノといったカフェミュージック好きの僕にとっては、サティの作品は至高の音楽。
音楽界の異端児であり、技法・旋法で多くの後の作曲家に影響を与えた。
彼の音楽、特にピアノ小品は、まさに「家具の音楽」で、今までのクラシック音楽とはちょっと趣を殊にする。
ジムノペディとは古代ギリシアの「ギュムノパイディア(γυμνοπαιδια)」に由来する。
ギュムノパイディアとは、アポローンやバッカスの神々を讃え、酒を酌み交わし、裸の青年達が踊り、運動場で騒ぐ祭典である。
サティは、その様子が描かれた壺(似たようなのが今はルーブル美術館にある…はず。)を見て、曲想を受けたのだ。
サティが何を思ったかまでは図りかねるが、このようなドンチャン騒ぎの祭の名を冠した曲がなぜこんなに静かなのか、考えてみるのも面白い。
古代の祭典が描かれた壺、「動」を抱えてたたずむ「静」の不可思議な物体。
裸のアポローンやゼウスが、(今にしては少し滑稽な)運動の格好で固まっている。
動きだそうとしても、なかなか動き出せないこの3拍子の緩やかな曲は、第1番 ゆっくりと痛ましげに、第2番 ゆっくりと悲しげに、第3番 ゆっくりと厳かに、と付されている。
彼には、裸の青年(あるいは神々)達は痛ましげに、悲しげに、厳かに映ったのかも知れない。
奥が深い作品であると同時に、どこまでも軽い、空気のような作品でもある。
もしかすると、僕たちが「ジムノペディ」について思いめぐらせば思いめぐらすほどに、サティは鼻で笑うのかもしれない。
サティ:きみがほしい アントルモン(フィリップ),サティ ソニー・ミュージックレコーズ |
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more
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こんにちわ。
先日は、本当にありがとうございました。
きょうは、遊びにきました。とりとめないつぶやきをさせてください。
funapeeさんのブログのトップページの7小節の楽譜に目がいきました。何の音楽だろうと興味をもちました…….。
娘のピアノがありますので、弾けないのですが音をだしてみましたところ、『3つのジムノペディ/サティ:ピアノ作品集』のCDにあります「おまえが欲しい」と音が合いました。
サティが隠れていたんですね。
私もサティは好きです、人間性も音楽もとぼけたようなところが面白いです。
で、ジムノペディ第1番についてですが、長調なのか短調なのか聴いていて良くわからない曲です。♯が二つですが何調なのでしょうか。私には謎です。(教えていただければ幸いです)
ショパンのバラード第1番も好きです。弾けたら、CDで聴くのとは違った和音の響きが自分のピアノから発見できて、どんなにか楽しいことだろうな~と思っています。
そういう意味ではピアノが弾けますfunapeeさんが羨ましいです。
シューマン、チャイコフスキー、ショパン、マーラー、ベートーヴェン(交響曲は、今一好きになれませんがピアノソナタや弦楽四重奏曲は好きです)ブラームス、ラフマニノフが好きです。
通勤音楽として、ウォークマンに好きな曲を入れて電車の中で聴いています。
本日の通勤音楽はシューマンの交響曲第4番とベートーヴェンのピアノソナタ第30番です。
横浜に住んでいますので、春は鎌倉に行って梅の花を観るのが楽しみです。桜もいいですが梅の香りが、とってもいいです。
夏は軽井沢が最高ですね。好きで毎年行きます。
ダラダラとりとめのない、お話をお読みいただき、ありがとうございました。
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こんにちわ。
きょうは、春らしく暖かくてマンション公園で近所の子どもとジャレました。
ジムノペディの調性は長調とも短調とも言えないとのご回答ありがとうございました。
これで謎が解けました。
バラード1番を弾かれるそうですが、「いいな~弾ける人は」の一言です。
私は、バラードを聴くと心が高揚します。
ところで、神奈川フィルハーモニーの演奏会に行かれたとのことですが、私も地元オケですので県立音楽堂でのショスタコービチの交響曲第5番を聴きました。
狭いホールにぎっしりと団員の方が詰めましたが、楽器に素人な私からもトロンボーンが前の奏者に管がぶつかりそうに見えて演奏しずらしいんじゃないかと思いました。
その神奈川フィルですが、行政からの文化予算が削られ楽団財務が厳しく県民の寄付を募っている状況です。
私にできることは、定期公演を聴きに行くことでカナフィルを潰さないよう応援することです。
プログラムを調べて、公演に行こうかと思います。