浜離宮ランチタイムコンサートvol.209 東京六人組 アンサンブルコンサート

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ちょうど予定も合い、木管五重奏とピアノという僕もとても好きな編成の音楽を、日本の誇る名手の方々の演奏を聴けるチャンスだったので、普段あまり行ったことのない浜離宮朝日ホールへ。ここも駅からちょっと歩くんですよね。でも朝の雨は止んでいたので良かったです。舞曲がテーマの演奏会でした。

【浜離宮ランチタイムコンサートvol.209 東京六人組 アンサンブルコンサート】
(2021年12月17日、浜離宮朝日ホール)

リヒャルト・シュトラウス/磯部周平編:オペラ「サロメ」より「7つのヴェールの踊り」
プロコフィエフ/松下倫士編:バレエ「ロミオとジュリエット」より
ダンディ:サラバンドとメヌエット
ラヴェル/浦壁信二編:ラ・ヴァルス
 アンコール ハチャトゥリアン/竹島悟史編:レズギンカ

上野由恵(フルート)、 荒 絵理子(オーボエ)、金子 平 (クラリネット)

福士マリ子(ファゴット)、福川伸陽(ホルン)、三浦友理枝(ピアノ)

ランチタイムコンサートにしては長いしヘビー級なプログラムだなあと思ったら、新譜CDの曲全部やるからだそうです(笑) 聴く方としては、たくさん聴かせてもらえて嬉しいですね。記事上と下にCDのリンク貼っておきます。


金曜の昼からサロメの7つのヴェールの踊り、曲間MCでも「昼間からやる曲ではない」とどなかた(失念しました、荒さんと三浦さん?)が仰っていましたが、まさしく。僕がこの曲を知ったのは、多分高校生の頃に吹奏楽編曲されたものを聴いたときだったと思いますが、今はオペラ含め好きですけど、当時から冒頭の勢いがすぐ消えてゆっくりした音楽になるんだなーと感じており、つまり素人目には「激しく始まるけどすぐ落ち着く」という印象なんですよね。実際は落ち着くことなんてなく、そこからのやり取りが面白い音楽なんですが、あくまで「素人目」にはね。どういうことかというと、僕の周辺でも開始早々寝落ちするオバさん方が結構いらして。いやいや、起きてる方はわかりますが、1曲目からヴィルトゥオージ全開。多分、荒さんがビーターもって苦笑していたんですが、どうしたんでしょう。それはともかく、熱演を楽しみました。


さらにすごいのがプロコフィエフのロメジュリ、なんと組曲を再編曲するのではなく、25分くらいの通しの曲に編曲するという、これは強烈なマダムキラー(寝落ちさせるという意味で)、四方八方のご老人が午睡を楽しんでいらしましたが、かくいう僕も、寝はしなかったものの、ちょっと退屈でしたね。演奏は超上手いし、元の曲もバレエ含め大好きですけど、組曲で30分とぶっ続けの30分は印象違うじゃないですか、無駄に長く感じるんですよね。


休憩挟んで、ダンディの作品。ここでCMです。ダンディが好きな方、「パルジファル」初演とヴァンサン・ダンディ、レオ・ドリーブ」という記事はいかがでしょうか。CM終わり。ダンディの「サラバンドとメヌエット」、良い曲ですね。実演で聴くとなおのこと、良い曲だなあと実感。この編成のオリジナル曲、数少ないものの一つですが、古典的でありダンディらしさもあり、大満足。最後はラヴェルのラ・ヴァルス。これも良かった。ピアノと木管五重奏という編成が生きる、オーケストラ版とピアノ版のいいとこ取りのような。もともとオケ版も管楽器大活躍ですし、その雰囲気を残しつつ、小さい編成でも大きな迫力、ピアノがその迫力の大部分を担っていましたね。バランス良い編曲に、オケに勝るとも劣らない力強い演奏、大ブラボーでした。アンコールはハチャトゥリアンのレズギンカ。これも楽しいアレンジでしたね。スネアはいないのに、モスクワ放送響のサモイロフがいるんじゃないかというくらい生きてくるリムショットのリズム、アンコールにぴったり。すごかったなあ。ランチタイムからフルコース食べたようなコンサートでした。


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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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