文京シビックホールのリニューアル記念公演の一つだそうです。平日の11時からという、変わったコンサート。良いと思います! お客さんは爺さん婆さんと有閑マダムがたくさんいました。僕の前の方に座っていた随分お年を召したお婆さんは、ガラケーの画面を開いて、隣の人に「これオフになってますかね」と尋ねていました。なっていませんでした。隣の人が教えてあげて、無事オフにできました。こういうレベルの方がいる訳ですから、そりゃ演奏中に携帯が鳴ることも多々ありますわね。このお婆さんはちゃんと訊いてオフにできていましたが、できないジジババは多そう。
【昼クラシック 岡田奏&鈴木隆太郎】
(2022年10月21日、文京シビックホール 小ホール)
モーツァルト/2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448より第1楽章
ショパン/ワルツ第2番変イ長調 op.34-1「華麗なる大円舞曲」(鈴木)
ショパン/舟歌 嬰ヘ長調 op.60 (鈴木)
ラヴェル/マ・メール・ロワ
ラモー/ガヴォットと6つのドゥーブル (岡田)
ラフマニノフ/2台のピアノのための組曲 第2番 op.17
アンコール ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
ピアノ:岡田奏&鈴木隆太郎
モーツァルトの2台ソナタ1楽章で幕開け。明るくて爽やかで良いですね。とても整っていて美しい演奏でした。トークを挟んで、鈴木さんのソロでショパンを2曲。ワルツ2番と舟歌。舟歌の弱音がきれいで素敵。ところで、ホームページでもポスターでもパンフレットでもワルツ2番は「華麗なる大円舞曲」と書いてありますが、最近はop.18だけじゃなくてop.34もそう呼ぶんですか?知らんけど。華麗なる大円舞曲→華麗なる円舞曲3曲→大円舞曲、と覚えた人間なので。まあどうでもいいですが。再び2台デュオに戻って、ラヴェルのマ・メール・ロワ。これがとても雰囲気あって良かったです。最後は鳥肌が立ちました。
休憩明けて後半は岡田さんのソロでラモーから。このラモーも素晴らしかったです。本当に好きな作品なんでしょうね、モダンピアノで聴くラモーも良いものですね。熱演でした。最後はラフマニノフの組曲第2番。小ホールで、しかも昼間っから、こんなドッカンバトルみたいな曲を聴いてしまって、ランチ前にお腹いっぱいになります(笑) 全然もっと、小品とか、可愛らしい曲でも良かったんですが、この曲はお二人にとって思い出というか、エピソードのある曲なんですね。そういう意味では良い選曲で、聴けて良かったなと思いました。結構会場のお年寄りたちには受けてたんじゃないでしょうか。音デカいからね。アンコールはハンガリー舞曲5番、ラフマニノフの後だと迫力ないね、それはしかたない。
昼からボリューム満点、満足感のあるコンサートでした。こういう平日マチネは今の僕にとってはありがたいからドンドンやってほしいですが、必然的に客層がお年寄りが増え、結果として、携帯鳴らしたり(今日も数回は鳴ってたと思う)、チラシの束をドサッと落としたり(パンフの裏側にチラシは抱えずに鞄に入れてと注意書きまでありました)、しまいには時差退場だと言っているのに勝手に帰るジジババ多数。年取って人の話きけない横柄な人間になるのって、嫌だ嫌だ。今日みたいに若い人のバリバリな演奏を聴いたら、ちょっとは精神年齢も若返ってほしいものだけどねえ。
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more