12月も後半になり、もう2019年も終わりが近づいてきました。今年も素敵なピアノをたくさん聴けて良かったなあと思っていますが、どちらかというとリサイタルよりも協奏曲の方が多かったような。ということで、横山先生のリサイタルは楽しみにしていたのであります。
【横山幸雄 ピアノ・リサイタル 夢の時間への誘い】
(2019年12月17日、東京オペラシティコンサートホール)
横山幸雄:バッハ=グノーの“アヴェマリア”の主題による即興
シューベルト:即興曲 Op. 142-1
ショパン:即興曲第1番 Op. 29
ショパン:幻想即興曲
ショパン:幻想曲 Op.49
リスト:オーベルマンの谷
リスト:愛の夢(第3番)
リスト:ラ・カンパネラ
リスト:スペイン狂詩曲
アンコール
シューベルト:4つの即興曲 作品90 D899より第3番
ショパン:ノクターン第8番 作品27-2
このコンサート、カファレルのプレゼンツということで、ロビーには美味しそうなチョコがたくさん売っていました。誘惑に負けず、いや負けた方がスポンサーには良いんでしょうが、同じくロビーにある假屋崎省吾のクリスマスツリーを見つつ、自席へ。2階席最前列真ん中、めちゃいい。横山先生はオシャレなジャケパンで登場。ちら見せする赤のジレがまた絶妙で、なるほどこれはフアンのおば様方には最高でしょう。需要と供給、よくわかってらっしゃいますね。会場の大半は敬老会、もといマダムです。横山先生のプチ解説トーク付で、作曲家の紹介やコンサートテーマの「夢の時間」と即興曲、幻想曲、狂詩曲などの話などもありました。
始まる前からわかっていますが、もう全部良い曲ですから。横山先生自作のグノーのアヴェ・マリアの即興は初めて聴きました。昔のクリスマスコンサート向けに作った曲だそうで、穏やかな雰囲気は壊さずに、美しいオブリガードが飾るアレンジ。とても素敵でした。シューベルトとショパン、美しい音でさらりと流麗に弾くコンサートピース、アフタヌーンコンサートかくあるべし、と言ったところ。やっぱりチョコ食べたら良かったかな。
後半はリスト、ぐっと激しい曲も堂々たる演奏。しかも横山先生、着替えておいでとは、恐れ入りました。マダムキラーか。1曲目オーベルマンの雰囲気作り、緊張感と洗練さ、いやーお見事でした。ラ・カンパネラと愛の夢も流れるように。スペイン狂詩曲も魅せる。アンコールも含め、好きな曲ばっかり楽しめて、しかもめちゃ良い席、お値段も張らず、大満足です。
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都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more