ちょうど埼玉方面に所用もあり、これはチャンスということで来てみました。埼玉会館、初めて来ました。浦和にあるんですね!
【埼玉会館ランチタイム・コンサート第51回 石上真由子&山中惇史】
(2021年12月22日、埼玉会館)
コープランド:ウクレレ・セレナード
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
シュニトケ:きよしこの夜
アンダーソン:そりすべり
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第23番 ニ長調 KV 306
アンコール モンティ:チャルダッシュ
石上真由子(ヴァイオリン)山中惇史(ピアノ)
コープランドから始めるとは随分喧嘩上等じゃないか(あ、冗談ですよ)と思って構えていたんですが、至極真っ当なクラシック音楽的演奏で肩透かしだったのと同時に、これはモーツァルトは期待できそうだな、と。至極真っ当な演奏なので、ヴォカリーズも非常に美しい。これも変なことをされたらたまらない曲ですしね。かと思えば、次はシュニトケのきよしこの夜、変な曲ですよね。シュニトケ、ブログではかつてバレエ音楽「エスキース」の記事を書いています。ランチタイムコンサートなので、シュニトケのきよしこの夜がどのくらい変な曲かを知らないお客さんも多く、ちゃんと笑いも起こっていましたし、なんなら携帯か何かのアラームは鳴るわ、曲の最後に咳しまくる人もいるわで、まあ、なんか結果それらしい状況になっていたのが面白かったです。石上さんも「しらけた感じになるのを予想して選んだので良かったです」と仰っていました。アンダーソンのそりすべりは普通に良い演奏で、安心した普通のお客さんが普通に喜ぶという、ランチタイムらしい場面を経て、期待していたモーツァルト。石上さんと山中さんが、ピアノが活躍する曲ですよという話をした後、否が応でもピアノに耳が集中してしまうんですが、やはり素晴らしい、柔らかく円やかな音色で良いモーツァルトでした。アンコールはチャルダッシュ、久しぶりに聴きましたが、伴奏ってオリジナルか何かなんでしょうかね。モーツァルトからのギャップもあって、楽しめました。
今回はランチタイムコンサートだったので小品中心でしたが、また今度は大作も聴いてみたいですね。でも今回は、プログラムの曲の選び方と順番がとてもナイスだなあと思いました。普通の演奏会だとウクレレ・セレナードってどういう置き方すればいいか悩ましいよね。コープランド特集とかするならともかく。外しと定番が良い塩梅で、大変結構でした。
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more