クラシック音楽ブログとか言いながら、いわゆる激しいコンサートゴアーではないし、ちょっと忙しかったのもありコンサートに行くのは久しぶり。9月にオペラシティのオルガンコンサート行ったけど、それ以外だと4月に行ったトランペットとピアノのコンサート以来。久々のコンサートはまたしても管楽器とピアノの組み合わせという、ね。まあ管楽器大好きだし! 今回は演目も好きな曲が沢山で楽しみにしていました。
【フィリアホール ランチタイム・コンサート・シリーズ 第84回 アレッサンドロ・ベヴェラリ&浜野与志男】
(2025年11月25日、フィリアホール)
ショーソン:アンダンテとアレグロ
ショパン:ノクターン ロ長調 Op.62-1 *ピアノ・ソロ
ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1狂詩曲
フランセ:主題と変奏
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第2番 嬰ト短調 Op.19「幻想ソナタ」*ピアノ・ソロ
プロコフィエフ(A.ベヴェラリ編):組曲「ロミオとジュリエット」より
アンコール サン=サーンス:クラリネット・ソナタ 第2楽章
クラリネット アレッサンドロ・ベヴェラリ
ピアノ 浜野与志男

ベヴェラリさんは東フィルの首席クラリネット奏者だそうです。まず浜野さんが挨拶で少しお話ししてから演奏開始。1曲めはショーソン、僕はショーソン大好きなのでいきなりワクワク、入りのクラリネットの音色がもう素晴らしい、なんと美しい立ち上がりなんだろう、感激。開始1秒で来て良かったと思わせる素晴らしい音。この曲、生演奏で聴くの初めてですが、アレグロの方って生で聴くとこんなに迫力あるんですね。テクニックも映えるし、大満足でした。続いてピアノソロでショパン、ピアノの音色も非常に温かく、今日みたいな寒い日にぴったり。いや、すごい、綺麗だったわ。落ち着いている大人しめなピアノだなと思ったのは、ソロリサイタルじゃないからかしら、もっともノクターンはそういう演奏が似合う曲だけども。ドビュッシーの第1狂詩曲も素晴らしい演奏でした。
フランセの主題と変奏がめちゃ良かった。フランセは結構好きで聴いているつもりだったけど、この曲はほとんど聴いたことなかったと思う。すごく良い曲なんですね。幅広い表現を求められる曲で、それに的確に応える奏者のお二方、いやー、素晴らしかった。今日一番の収穫って感じですね。今度この曲でブログ書こう。本日もう1つのピアノソロはスクリャービンのソナタ2番。良い演目だなあ。全体を通してそうだけども、フランスものからスクリャービンを挟んで最後にプロコフィエフって、良いですよね。浜野さんの研ぎ澄まされた音色で聴く幻想ソナタ、大変美しかった。これもかなり内省的な感じでもあったけど、これはまあ最近この曲聴くときはリヒテルのライブ録音で聴くことが多い気がするので、なおさらそう感じるのかもしれない。客席の多くを占めるご年配の方々はスクリャービンが良い子守歌になっておられたようです。
プロコフィエフのロメジュリはベヴェラリさんの編曲。演奏後にご自身で語られていたのですが、1年くらいかけて編曲したそうです。凄かったわ、高速パッセージや迫力あるパワフルなパートもあり、テクニックでも魅せるし原曲の良さもギュッと詰まっていて、何より吹いているご本人がすごく楽しそう。さすが自分で編曲してるだけはある。持ち替えもしていました。AとCかな、わからないけど、AとB♭よりは2本のサイズ差が大きかったような。E♭ほどではないと思うけど。ともかく、クラリネットで演奏するのがとてもよく似合うような編曲でした。でも演奏後は「いつもはピットで吹いている、バレエは劇場で見て」と言っていたのも東フィルの方だなって感じで良かったです(笑) アンコールについては「フランスの音楽をやったので、アンコールはサン=サーンス、楽譜があっちにあるので15分、ああ、15秒待ってください」と。楽譜を取りに行っている間に、浜野さんが「このデュオは4年くらいやっているが、出会いは親友のコハーン・イシュトヴァーンを通して。今日コハーンも来てます」と客席を指しました。僕の席からはわかりませんでしたが、コハーンも来ていたとは。今回のプログラムに相応しい、良い終わり方のアンコール。大満足でした。
Author: funapee(Twitter)都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more






