クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、音楽・芸術・哲学・文学・美学などの話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会の感想、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

  • レブレヒトのウィーン・フィル「ニューイヤーコンサート」批判(前編)
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プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ第1番:墓風、鋭くなって

プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ第1番:墓風、鋭くなって

プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 作品80 以前、と言っても10年近く前になるが、ヘンデルのヴァイオリン・ソナタについて書いたときに「紅茶のおともにぴったり」というようなことを書いた。なめてるな、と思いつつも、実際じゃあ紅茶飲みながら何か聴くなら何がいいかとなるとその辺りということになるだろう。ヴァイオリン・ソナタはもちろん真剣な音楽だが、やはりBGMとしても相応しい曲が多く、よ […]
ヴォーン=ウィリアムズ チューバ協奏曲:追究のコンチェルト

ヴォーン=ウィリアムズ チューバ協奏曲:追究のコンチェルト

ヴォーン=ウィリアムズ バス・チューバと管弦楽のための協奏曲 バス・チューバのための協奏曲のパイオニアであるこの作品は、ヴォーン=ウィリアムズの最晩年の作品である。何しろ他に有名な作曲家がいないジャンルなので、ヴォーン=ウィリアムズが一番有名なのだ。一般的にはヴォーン=ウィリアムズだってそんなにメジャーどころの作曲家とは言い難いが、吹奏楽の世界でも名の知られた作曲家であることと、また曲の良さも手伝 […]
レーガー クラリネット五重奏曲:音楽よ古典に帰れ

レーガー クラリネット五重奏曲:音楽よ古典に帰れ

レーガー クラリネット五重奏曲 イ長調 作品146 さあ、今年も梅雨入りしたので、「雨の日に聴きたいクラシック」シリーズの楽曲を紹介しよう。そんなシリーズ書いたことないし、せいぜいブラームスのヴァイオリン・ソナタ「雨の歌」で触れてみたくらいだが、案外「ブラームス」と「雨」という組み合わせを好むナルシストクラシック・ファンは多いのではないか。窓の外は雨、落ち着いた部屋でブラームスのレコード流しながら […]
モソロフ 舞踏組曲:美メロ工場へようこそ

モソロフ 舞踏組曲:美メロ工場へようこそ

モソロフ 舞踏組曲 ロシア・アヴァンギャルドを代表する作曲家、交響的エピソード「鉄工場」という曲で有名なアレクサンドル・モソロフ(1900-1973)の隠れた珠玉の名曲を取り上げよう。 グリエールとミャスコフスキーに作曲を学んだモソロフは、バレエ音楽「鉄鋼」(1927)とそこから抜粋した管弦楽曲である交響的エピソード「鉄工場」(1928)で注目を浴び、その強烈な作風で一大センセーションを起こした。 […]
タネーエフ ピアノ四重奏曲:対位法もユーモア

タネーエフ ピアノ四重奏曲:対位法もユーモア

タネーエフ ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品20 ロシアの作曲家のブラームス嫌い、あるいはワーグナー嫌いは、色々資料を読むと面白い。例えばリムスキー=コルサコフはキュイら仲間たちと揃ってアンチ・ワグネリアンだったし、ストラヴィンスキーもバイロイトでワーグナー作品を貶している。チャイコフスキーも一時期ブラームスを嫌っていたし、ワーグナーの楽劇を退屈だと批判した。19世紀後半から20世紀頭にかけて活躍し […]
【名盤への勧誘】プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」 グレン・グールド(p) (1967年6,7月)

【名盤への勧誘】プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」 グレン・グールド(p) (1967年6,7月)

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ヒンデミット トゥッティフェントヒェン組曲:きれいな音だけ詰め合わせ

ヒンデミット トゥッティフェントヒェン組曲:きれいな音だけ詰め合わせ

ヒンデミット トゥッティフェントヒェン組曲 急に初夏めいてきたこの頃ですが、全く季節外れのクリスマス音楽をお送りしましょう。ヒンデミットによる子どものための劇伴音楽、「トゥッティフェントヒェン組曲」を紹介したい。 1922年、クリスマスの児童劇のために書かれた音楽であり、組曲は馴染みやすい旋律ばかりの11曲がどれも1分~2,3分の長さで、愛らしい小品集のような音楽だ。 子ども向けと侮れないのはさす […]
プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」:荒れた大地を駆ける何か

プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」:荒れた大地を駆ける何か

プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 作品83「戦争ソナタ」 今をときめくピアニスト、ユリアンナ・アヴデーエワが2014年にフランスのトゥールで行ったリサイタルで、シューベルトのD946、プロコフィエフのソナタ第7番、ショパンの24の前奏曲を取り上げた(音盤にもなっている)。この3曲を取り上げた理由として、プロコフィエフの亡命の旅を挙げている。プロコフィエフは渡米する際に一旦日本に立ち寄 […]
バルトーク ルーマニア民俗舞曲:演奏家の領分

バルトーク ルーマニア民俗舞曲:演奏家の領分

バルトーク ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 4月16日、ピアニストのイェルク・デームス氏が亡くなった。パウル・バドゥラ=スコダ、フリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」と呼ばれ人気だったピアニストだ。親日家だったため日本のクラシック・ファンの間でも大きなニュースとなり、SNSで様々な思い出話が繰り広げられていた。 そのときに僕が見かけたデームス氏の演奏に対する感想で「デームス氏の“訛りのある […]
オッフェンバック チェロ協奏曲「軍隊風」:遅れてきたルーキー

オッフェンバック チェロ協奏曲「軍隊風」:遅れてきたルーキー

オッフェンバック チェロ協奏曲「軍隊風」 初めて聴いたのは割と最近で、「おお、すごく良い曲じゃん!」と思ったのと同時に「え!40分超えるの!」と驚いた。ドヴォルザークやエルガーの協奏曲に匹敵する大作である。これをあの「天国や地獄」などの軽快な音楽で有名なオッフェンバックが……?と思ったが、よく考えればオペレッタだって短くても小一時間あるものだし、驚くような話ではない。それに長いとはいえ、ドヴォルザ […]
ジェイコブ ウィリアム・バード組曲:偉大なる編曲家

ジェイコブ ウィリアム・バード組曲:偉大なる編曲家

ジェイコブ ウィリアム・バード組曲 先日の某アニメ音楽のオーケストラコンサートで編曲に対する感想も書いたのだが、素晴らしいアレンジとはどういうものかを味わえる名曲を取り上げよう。 このブログでも何度か名前を出している英国の作曲家、いや敬意をもって「編曲家」と呼びたい、ゴードン・ジェイコブ(1895-1984)の最も有名な作品、「ウィリアム・バード組曲」である。ジェイコブは王立音楽院でスタンフォード […]
シューマン ピアノ協奏曲 イ短調:青みを帯びた川のうねり

シューマン ピアノ協奏曲 イ短調:青みを帯びた川のうねり

シューマン ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 以前、芸大生が書いた「東京藝術大学の学生生活は本当に病むから気をつけた方がいい」という記事が話題になったが、病みアーティスト界のレジェンドであるシューマンさんの伝記でも読んだら少しは気持ちも晴れるかしら。逆効果かもしれないが。 ロマン派ピアノ協奏曲の最大の傑作、シューマンのピアノ協奏曲イ短調も、1楽章は苦労の末にクララと結婚したばかりの頃(1841年)に […]