クラシック音楽の楽曲に関する話題を中心に、芸術について考えたこと、哲学・文学・美学などのちょっとアカデミックな話、聴きに行った演奏会や観に行った展覧会、うちの猫ちゃんのことやクラシックCD聴き比べ、その他日常の諸々を含め、適当な文章を書き綴っていきます。「ボクノオンガク」というブログ名は、よくあるパソコンの音楽フォルダ名“My Music”の和訳と、小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』から。

  • レブレヒトのウィーン・フィル「ニューイヤーコンサート」批判(前編)
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一柳慧 パガニーニ・パーソナル:80年代のパガニーニ

一柳慧 パガニーニ・パーソナル:80年代のパガニーニ

一柳慧(いちやなぎとし、と読む)は日本の現代音楽の作曲家である。19才で渡米し、ジョン・ケージらと交流。帰国後、アメリカの前衛音楽を日本に紹介した功績は多大であり、2018年には文化勲章が贈られた。 ジョン・レノンと出会う前の小野洋子と結婚している。ジョン・レノンと出会う前の小野洋子と離婚もしている。どうでもいいかな? 僕は何を隠そう、割と現代音楽も好きである。ちょくちょくそういう曲も紹介している […]
ジャンニーニ 交響曲第3番:交響曲よ永遠なれ

ジャンニーニ 交響曲第3番:交響曲よ永遠なれ

ジャンニーニ 交響曲第3番 ヴィットリオ・ジャンニーニ(1903-1966)というイタリア系アメリカ人の作曲家を紹介しよう。フィラデルフィアで生まれ、9才でミラノ音楽院に留学し、15才でアメリカへ戻りジュリアード音楽院で学ぶ。1932年にはアメリカ・ローマ大賞を受賞しローマに留学。アメリカの様々な学校で教職に就き、A・リードやコリリアーノ、あのハービー・ハンコックも彼から学んでいる。 今回取り上げ […]
クラ ピアノ三重奏曲「象徴的な旅」:船上の作曲家

クラ ピアノ三重奏曲「象徴的な旅」:船上の作曲家

クラ ピアノ三重奏曲「象徴的な旅」 ジャン・クラ(1879-1932)というフランスの作曲家をご存知だろうか。作曲家であり、海軍士官でもある。第一次世界大戦では相当の活躍をしたそうだ。 そちらの方の詳しい話はまたそちらのオタクの人に任せるとして、音楽家としてのクラの、珠玉の名曲を紹介しよう。 海軍の職務をこなしつつ作曲活動に勤しんだクラは、生涯に渡って歌曲や室内楽を作った。歌劇などの大編成ものも残 […]
伊福部昭 蒼鷺:“枯淡の境地”を排す

伊福部昭 蒼鷺:“枯淡の境地”を排す

伊福部昭 蒼鷺 伊福部昭の弟子である松村禎三は、伊福部の歌曲の真髄は「ギリヤーク族の古き吟誦歌」「サハリン島先住民の三つの揺籃歌」「アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌」の3つであると語っている。これには全くの異論もないし、直弟子による貴重なお言葉として多くの人が納得させられている。機会があればこれらもぜひ聴いてみていただきたい。 ということで、今回は敢えてその3つは外して、伊福部最晩年の作品である「蒼 […]
ペンデレツキ ピッツバーグ序曲:ヒューマニティに物申す

ペンデレツキ ピッツバーグ序曲:ヒューマニティに物申す

ペンデレツキ ピッツバーグ序曲 クシシュトフ・ペンデレツキ(1933-)はポーランドの作曲家・指揮者である。ごく大雑把に彼の音楽について説明すると、トーン・クラスターや微分音や特殊奏法などを取り入れた前衛的な作風から、1970年頃に新ロマン主義的な標題音楽へと転向、カトリック教徒であり宗教音楽も多く書き、客演で自作他作含め指揮もする、というちょっと面白い音楽家だ。今日取り上げる曲は、一応吹奏楽の名 […]
コープランド クラリネット協奏曲:ビタースウィート・リリシズム

コープランド クラリネット協奏曲:ビタースウィート・リリシズム

コープランド クラリネット協奏曲 アーロン・コープランドの曲について書くのは、なんと2009年7月のエル・サロン・メヒコの記事以来ということで、うむ、まあこりゃ年も取るわけだ。 さて10年近く前の自分はいったい何を書いているかというと、コープランドの曲はなんとなくそれらしい雰囲気を楽しむのが良い、中身は空っぽと、ずいぶんな物言いである。そんなことを書いてから今まで色々なコープランドの曲を聴いてきた […]
メンデルスゾーン チェロ・ソナタ第2番:19世紀半ばのおいしいところ

メンデルスゾーン チェロ・ソナタ第2番:19世紀半ばのおいしいところ

メンデルスゾーン チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 作品58 聴いた瞬間から「なんだこの爽やかな曲は!」と一目惚れ。これは好き。ものすごく好き。メンデルスゾーンは史上最高のメロディーメーカーである。さすがメンデルスゾーン! と興奮気味に聴いて、少し落ち着いた頃になぜこんなに惹かれたのかと考えてみた。この爽やかな第1主題は、僕の好きな曲であるシューベルトのピアノ・ソナタ第20番D959の4楽章第1主題の […]
中田喜直 女声合唱組曲「美しい訣れの朝」:涙、涙の合唱曲

中田喜直 女声合唱組曲「美しい訣れの朝」:涙、涙の合唱曲

中田喜直 女声合唱組曲「美しい訣れの朝」 「夏の思い出」や「ちいさい秋みつけた」、「雪の降るまちを」など美しいメロディの歌曲で知られる中田喜直(1923-2000)の作品を取り上げよう。 今挙げた四季をテーマにした有名曲を思い浮かべてもわかるように、中田先生は日本の誇る偉大なメロディ・メイカーである。あれ、春の歌がないぞと思った方、「早春賦」という曲をご存知でしょうか。これは中田喜直の父、中田章の […]

歌詞置き場14

美しい訣れの朝 阪田寛夫 「あなたはいつも」 あなたはいつも背をまげて 街を歩く 左肩をさげて 夕日のなかを あなたはいつも靴をひきずり  坂をのぼって帰ってくる 幾百千の足音から あなたがわかる あなたはいつも顔じゅうの汗を げんこでふく 若かった頃も 歳をとったいまも あなたはいつも病の私に おせじを使う   つやがいいから もうなおるという あなたはいつも背をまげて 街を歩く 左肩をさげて  […]
リスト 死の舞踏:『死の舞踏』が聴きたい

リスト 死の舞踏:『死の舞踏』が聴きたい

リスト 死の舞踏 S.126 「死の舞踏」という名が付く作品は色々あって少々紛らわしい。 今回取り上げるリストのピアノと管弦楽のための曲(S.126)は、1847-62年に改訂を繰り返しながら完成したもの。1865年にはピアノ独奏版(S.525)、年代は定かではないが2台ピアノ版(S.652)にも編曲している。 なお、サン=サーンス作曲の管弦楽曲「死の舞踏」は1874年。リストより後の作品だ。そし […]
ベリオ オーパス・ナンバー・ズー(作品番号獣番):邦訳のおかげで

ベリオ オーパス・ナンバー・ズー(作品番号獣番):邦訳のおかげで

ベリオ オーパス・ナンバー・ズー(作品番号獣番) 子ども向けの曲を取り上げるのも、僕も人の親になったということで、まあいささか気恥ずかしさもあるが、あとはブログの右側に並ぶ作曲家のカテゴリに新しく1人加えたかったからというのもある。 ルチアーノ・ベリオはイタリアの作曲家で、多作家として知られるが、特にそのキャリアの初期では声楽や管楽を巧みに扱う作風で、特に管楽器奏者たちには貴重なレパートリーになっ […]
ストラヴィンスキー イタリア組曲:極彩色で描き出す

ストラヴィンスキー イタリア組曲:極彩色で描き出す

ストラヴィンスキー イタリア組曲 この曲はストラヴィンスキーのバレエ音楽「プルチネルラ」(1925年作)から抜粋して、1933年に室内楽用に編曲されたものだ。編曲された組曲を「イタリア組曲」と呼ぶ。 元は40分ほどあるバレエのためのオーケストラ音楽だが、15分ほどの長さにまとめ、チェロとピアノ、ヴァイオリンとピアノなどなど、様々な編成で演奏される人気作である。 実は、僕は最初にこの曲に触れたのは、 […]