ウィーンフィル・サマーナイト コンサート2014


今年は日程的に行けないかなあと思っていたので、聴きに来れて嬉しいですね。


【ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2015】(2015年10月6日、サントリーホール)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
アンコール シューマン:子供の情景よりトロイメライ
チャイコフスキー:弦楽セレナード 作品48
プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調 作品25「古典」
アンコール モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
指揮・ピアノ:クリストフ・エッシェンバッハ


エッシェンバッハ弾き振りのモーツァルト、同じ曲の弾き振りの録音がロンドン・フィルとのものでありますね。品の良い素敵な演奏だったと記憶しています。エッシェンバッハがピアノの前に座り演奏が始まると、瞬間からウィーン・フィルのあのモーツァルトの音、そうだこれを聴きに来たのだと頷きます。ピアノの伴奏もよく調和して、古典派の旧き佳きコンチェルトの趣きを楽しませてもらいました。しかしそれ以上に良かったのが後のプログラムですね。ウィーン・フィルの奏でるチャイコフスキーの音色は、録音でも実演でも聴いていますが、ソビエトの凍えるようなチャイコフスキーとは対照的に、甘美で優美で、チャイコフスキーのロマンティシズムに実によく合う音色ですね。弦楽セレナードもそんな麗しさをたっぷりと湛えた熱演でした。


プロコフィエフの古典交響曲は、高校生の頃、まだクラシック音楽を聴き始めた頃でしょうか、すっかり熱中して聴きまくっていた曲のひとつです。ブログでも、かなり最初の頃に取り上げた曲で、今思えば中身の無い恥ずかしい文章だなあと思いながらもそのまま残しているのですが、そもそもこの曲にそんなに濃い中身があるかどうかも疑問ですよね。擬古典的な面白さは、やはりモーツァルトの殿堂であるウィーン・フィルが実際にモーツァルトを演奏した後に演奏するという、そういうアイロニカルなところにあるのでしょう。しかも抜群に上手い。これがいいのです。皮肉は真面目な顔で言うのが一番楽しいのです。2楽章のヴァイオリンの機械的な正確さや、4楽章のハイスピード。人をコケにするようなプロコフィエフの音楽の魅力を余すところ無く出しきれるウィーン・フィルにブラボーです。さらにアンコールのフィガロの結婚ですから、言うことなしですね。昨年の某“銅メダル”指揮者のシュトラウスという安直な選曲とは一味も二味も違います。ああ、もちろん、シュトラウスが好きな上で言っているんですよ。

シューマン:交響曲全集

怖さが伝わって欲しい


今年公開された映画『セッション』を観た方ならわかると思いますが、エッシェンバッハがステージに現れた瞬間から、まるであの二重人格指揮者が現れたかのような張り詰めた空気感を勝手に感じてしまいました(笑)「ファッ●ンテンポ!!」とか叫んで指揮棒ぶん投げたりしないか不安でしたが、ウィーン・フィルは上手なので大丈夫ですね。むしろキュッヒルの方が変な凄みが出ていて恐ろしかったですね。エッシェンバッハの出すオーラを、さらに喰らいにいくかのようなオドロオドロしいオーラが漂っていました。多分今回も、オーケストラVS指揮者はオケの勝ちですね。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第19番&第21番&第23番&第27番 モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第19番&第21番&第23番&第27番
エッシェンバッハ(クリストフ),モーツァルト,ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団ワーナーミュージック・ジャパン
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