【番外編】ジャック・ルーシェ・トリオ:モーツァルト ピアノ協奏曲第20番、第23番

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Mozart Piano Concertos 20/23

ジャック・ルーシェ・トリオ:モーツァルト ピアノ協奏曲第20番、第23番


やや異色のアルバムとなるジャック・ルーシェ・トリオのモーツァルトは、ストリングスを盛り込んだ豪華な録音。
2006年のモーツァルト生誕250周年を記念したアルバムで、ベノワ・デュノワイエ・デ・セゴンザック(ベース)、アンドレ・アルピノ(ドラム)とジャック・ルーシェ(ピアノ)の第三期ジャック・ルーシェ・トリオの演奏。
ストリングスが入ってぐっとクラシックに歩み寄っているし、ピアノ協奏曲20番と23番のカップリングの仕方などはもう、明らかにこれはクラシックのピアニストに肩を並べようというジャック・ルーシェの意気込みだろう。


映画『アマデウス』でも有名なこのピアノ協奏曲第20番 K.466は、やはり2楽章の美しさが特筆すべき点として挙げられるが、ジャック・ルーシェもこの2楽章には細心の注意を払ってアレンジしていることがうかがえる。
ストリングスのバランスや、上品さを保ったトリオ・ジャズは、この神がかった2楽章の美しさを、また違った引き出し型で聴衆に魅せてくれる。
さらに、緊張感と神々しさに満ちた2楽章が終わると、弾けるようなドラムが、勇ましく音楽を導く。サンバ風のジャズ、ファンク調のジャズなどで、モーツァルトの舞曲を現代風にダンサブルにアレンジしている。2楽章とのギャップが心地好い。
第23番もクラシカル。1楽章、ジャズ・ワルツと正統派クラシックが混在している雰囲気はなんとも言えず優雅なものだ。
ストリングスが真面目にクラシック音楽をかもし出し続けるので、ガチガチのジャズ・ファンにはあまりオススメできないが、むしろクラシック・ファンやモーツァルト・ファンには聴いてほしい名盤だと思う。
確かにジャズではあるのだが、どう聴いてもクラシックなアルバム。

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