東京オペラシティのヴィジュアル・オルガンコンサート 236

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今年2回目の、オペラシティのヴィジュアルオルガンコンサート(前回の感想はこちら)。スクリーンに奏者のアップが映し出されるコンサートです。本当はもっと行きたいんですけどね。


【東京オペラシティのヴィジュアル・オルガンコンサート 236】
(2025年5月16日、東京オペラシティコンサートホール)

・J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
・J.S.バッハ:トッカータ ハ長調 BWV564
・ヴィドール:オルガン交響曲第9番《ゴシック》op.70より第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」
・レーガー:《3つのコラール幻想曲》より「ハレルヤ!ほむべき神はわが心の喜び」op.52-3

冨田真希(Org)


一応、イースターによせて、というテーマのプログラムだそうです。イースターって時期でもないかな、それにもう、春を祝うというよりも夏に備えるみたいな暑さでまいっちゃいますね……。マイナーな作品をやることも多いこのオルガンコンサート、今回の1曲目はバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」という名曲からスタート。軽やかな演奏で素敵です。逆にこの曲もあまり生演奏で聴く機会ないですが、あまり重すぎる演奏ではなく、さらりと弾いている印象なのがまた良かったですね、平日昼、その1曲目に配置、ってのもあるのでしょうか。上品で良かったです。次のバッハは重めだしね。次のバッハはBWV564、これは本当に偶然ですけど、1年前の今日(2024年5月16日)にも聴いていました。サントリーホールのオルガンコンサートで。記事はこちら。そんなことあるのか。やっぱりこの曲って、なんかちょっと変わってるなあ(笑) 良いんですけど。他のバッハのオルガン曲を聴いたり、何度か繰り返し聴いたりするうちに、面白さがわかってきた曲である。

バッハの後はヴィドールのオルガン交響曲第9番「ゴシック」第2楽章、長いバッハで眠くなった周囲のご老人に、柔らかな緩徐楽章で輪をかけて眠りの世界に誘う。なお1年前の今日はヴィドールの5番も演目にあった。こういうコンサートではよく抜粋で演奏されるヴィドールの交響曲、そろそろコンサートで全楽章通して弾くのを聴いてみたいなあ。そういうコンサートも探せばあるのかな、わからないけど、一般的にはなかなかないんじゃないか? まあいつか叶えたいですね。ヴィドールの後は寝ているご老人を起こすびっくりレーガー、大音量のオルガン攻撃、ナイスです。3つのコラール幻想曲の終曲だそうですが、これもなかなかの大作で、1曲が20分弱ある。今回はその第3曲のみ。ちょっと聴いて色々わかるような曲ではないだろうけど、レーガーっぽいのはわかる。基本は古典的なんだけど、濃厚な音の重なりはもっと後の時代のもので、凄まじかったですね。よくわからないにせよ、最後の和音の伸ばしの強力な音波攻撃はさすが大ホールのパイプオルガン、泣く子も黙る、眠る老人も目覚める、圧巻のクライマックス。帰ってからサブスクで聴いてみたけど、やっぱり生のオルガンの音圧はすごいよな、魅力だなあと。ちなみに、このコラール幻想曲op.52の2番は「目覚めよと呼ぶ声あり」というタイトル。レーガーにも「目覚めよ」あったのかと。まあ今回は3番のハレルヤが客席のおねむさんたちへのお目覚めの音だったね。

レーガー:コラール幻想曲全集(2枚組)
レーガー (作曲), ヴォーテル・ヴァン・デン・ブレーク(Org)


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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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