アルコール島戦記1:四天王征伐

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お酒について何か適当な話を書き記したいなあと思い、この度「アルコール島戦記」として不定期連載する。戦記なのか。戦記である。お酒を飲むって、戦うことでしょう?

別にこれからこのコーナーで酒との戦いについて書こうと思っている訳ではないし、適当にのほほんと書きたいのだけど、まあタイトルくらいは格好良くしたいからね。Twitterを音楽ブログ公式アカウント風に作ってしまったので、音楽以外の話をするのは何となく憚られるのもあり、日常の話をするときやお酒の話題を出すときも、無理やり音楽に絡めようと努めてきた。だがここに、音楽に関係なく好きなお酒の話をする場を設けたということだ。


好きだから色々飲むけど、別にそんなに大酒飲みでもなく、年を重ねるにつれ徐々に飲める量も減ってきているように感じる。昨年末は珍しく飲み放題なんてもので調子に乗ってしまったらだいぶ気分が悪くなった。生まれは新潟だけど必ずしも全員が酒豪な訳ではない。そして僕はクラシック音楽についてはオタクだが、酒は好きでも酒オタクではないので、知識が豊富だったり時間やお金や情熱を注ぎまくっている訳でもない。ただ飲みたいから飲むだけ、書きたいから書くだけである。過度な期待はしないでください。まあ音楽も同じスタンスではあるけどね。


記念すべき第1回は、我がふるさとの愛すべき日本酒の話でも、大好きなウイスキーの話でもなく、ビールの話。乾杯はビールで。いや僕は別に乾杯はカシスオレンジでもウーロン茶でも良いと思うよ。ビールも今は色んなのがあってとても楽しいけど、まず大手4社、アサヒ、キリン、サントリー、サッポロについて語らせてほしい。よく「どこが一番好き?」と話したりするけど、これ、僕にとっては非常に難しい問題なのだ。

まずはアサヒ。うまいよね。よくクラシック音楽オタク界隈では、小澤征爾とかカラヤンとかの有名指揮者をスーパードライに喩えてネタにすることもあるが、まあ大した意味はない。ジメジメと暑い日本の夏にはスーパードライが合う。もう春も暑いからな、春にも合う。これから先はますます合うようになっていくんじゃないの? 実はですね、僕が結婚するにあたって、両家の顔合わせ(結納)をした会場というのが、浅草にあるアサヒグループ本社ビルの21階にある「日本料理もちづき」さんなのです。よく覚えている、確か「言問」というお部屋で、在原業平の「名にし負はば」の歌だ、愛の歌ですよ。良いじゃないか。ビールはうまいし文句なしだよね。そういう意味ではもう、アサヒには足向けて寝れないんですよね。


次にキリン。うまいよね。最近出た「晴れ風」も人気なのかな、めっちゃキリンっぽい味だよね。ラガーも一番搾りも好きだけど、キリンだったらお店で飲むブラウマイスターが一番好きだ。あれはマジで旨い。渋谷好きじゃないけど仕事でどうしてもよく行く機会があった頃は本当キリンシティでブラウマイスター飲むのが楽しみで。缶で出たときはよく買ったなあ。また出してほしいなあ。実はですね、茨城県の取手市に妻の親戚がいまして、上の子が生まれたばかりのときはしばらくそこにお世話になったんです。茨城のビールと言えば常陸野ネストだけど、茨城県南は取手市にキリンビール取手工場が、守谷市にアサヒビール茨城工場があり、取手に感謝の念を抱く僕はもう、キリンには足向けて寝れないんですよね。

続いてサントリー。うまいよね。いや、なんだかんだね、プレモルは旨いよ、でもプレモルよりモルツの方が好きだった、白いラベルのね。そんなモルツも変わっちゃったし、結局無くなっちゃったし、寂しい。正直僕はビールならなんでも飲むけど、モルツの無いサントリーのビールにはイマイチときめかない。なんでモルツ無くすかな、そういうとこだよな……といった思いが強いけど、でもね。クラシック音楽ファンとしてはですね、サントリーホールにはお世話になってるし(近々行くし)、あまり大声で文句言うのは気が引ける。ホールのバー「インテルメッツォ」ではプレモルよりウィスキー、響はここで飲むのが一番旨い。ビール話ならモルツ恨み節、でもクラオタなのでサントリーに足向けて寝れないんですよね。

最後にサッポロ。うまいよね。大手の主力の中で一番味が好きなのは黒ラベル。好き。ラヴェルも良いけど黒ラベルも良い。もちろんヱビスも旨いしね。もうNHKホールでヱビスは飲めないのかな、知らんけど。実はですね、僕は銀座で結婚式を挙げたんですが、二次会のパーティーは銀座四丁目交差点の今はなきサッポロ銀座ビル最上階「銀座スターホール」で行ったのです。銀座のシンボル、和光の時計台とすぐ向かい合わせというとても良いロケーション、もちろんビールもうまい、最高の思い出。今はもうGINZA PLACEっていう強そうな見た目のビルになっちゃった。サッポロライオンに務める先輩にお願いして、良きに計らってもらって。感謝。そんな思い出もあって、サッポロには足向けて寝れないんですよね。

そうすると、大手の四天王各社様には足向けて寝れないので毎夜毎夜ぐるぐる回転しながら寝てるんだな。なお、これを書いている今晩はまさかのコーラ飲みながら書いてるという、不義理な僕をお許しください。あと「四天王征伐」というタイトルは夢野久作の「ビール会社征伐」という爆笑エッセイから拝借した。面白いのでぜひご一読を。僕は征伐する気なんてさらさらないぞ。各社様には常日頃より平身低頭しております故。戦記一回目から負け戦でいいのか。いいか。

★次の記事はこちら→アルコール島戦記2:熊のように舞い、ゆらりゆら(2024年5月23日)

文豪たちが書いた「酒」の名作短編集 (彩図社文庫) 文庫 – 2022/11/17
彩図社文芸部 (編集)


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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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