歌詞置き場12

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シェーンベルク ワルシャワの生き残り


I cannot remember everything. I must have been unconscious most of the time.


I remember only the grandiose moment when they all started to sing, as if prearranged, the old prayer they had neglected for so many years – the forgotten creed!


But I have no recollection how I got underground to live in the sewers of Warsaw for so long a time. The day began as usual: Reveille when it still was dark. “Get out! Whether you slept or whether worries kept you awake the whole night. You had been separated from your children, from your wife, from your parents. You don’t know what happened to them… How could you sleep?”


The trumpets again – “Get out! The sergeant will be furious!” They came out; some very slowly, the old ones, the sick ones; some with nervous agility. They fear the sergeant. They hurry as much as they can. In vain! Much too much noise, much too much commotion! And not fast enough! The Feldwebel shouts: “Achtung! Stilljestanden! Na wird’s mal! Oder soll ich mit dem Jewehrkolben nachhelfen? Na jut; wenn ihrs durchaus haben wollt!” (“Attention! Stand still! How about it, or should I help you along with the butt of my rifle? Oh well, if you really want to have it!”)


The sergeant and his subordinates hit (everyone): young or old, (strong or sick), quiet, guilty or innocent …


It was painful to hear them groaning and moaning.


I heard it though I had been hit very hard, so hard that I could not help falling down. We all on the (ground) who could not stand up were (then) beaten over the head…


I must have been unconscious. The next thing I heard was a soldier saying: “They are all dead!”


Whereupon the sergeant ordered to do away with us.


There I lay aside half conscious. It had become very still – fear and pain. Then I heard the sergeant shouting: „Abzählen!“ (“Count off!”)


They start slowly and irregularly: one, two, three, four – “Achtung!” The sergeant shouted again, “Rascher! Nochmals von vorn anfange! In einer Minute will ich wissen, wieviele ich zur Gaskammer abliefere! Abzählen!“ (“Faster! Once more, start from the beginning! In one minute I want to know how many I am going to send off to the gas chamber! Count off!”)


They began again, first slowly: one, two, three, four, became faster and faster, so fast that it finally sounded like a stampede of wild horses, and (all) of a sudden, in the middle of it, they began singing the Shema Yisroel.


Sh’ma Yisraeil, Adonai Eloheinu, Adonai Echad.
V’ahavta eit Adonai Elohecha b’chawl l’vav’cha uv’chawl nafsh’cha, uv’chawl m’odecha. V’hayu had’varim haeileh, asher anochi m’tsav’cha hayom, al l’vavecha. V’shinantam l’vanecha, v’dibarta bam b’shivt’cha b’veitecha, uvlecht’cha vaderech, uv’shawchb’cha uvkumecha. Ukshartam l’ot al yadecha, v’hayu l’totafot bein einecha. Uchtavtam, al m’zuzot beitecha, uvisharecha.


私は何も覚えていない。あの頃のほとんどは、無意識に生きていた。


唯一覚えているのは、あの壮大で崇高な瞬間だけだ。彼ら全員が、まるで準備でもしていたかのように、古い祈りを歌い始めた瞬間。それは彼らですら何年ものあいだ顧みなかった、忘れられたクレド!


しかし、私はどうやって、こんなにも長い間暮らしたワルシャワの地下水道に至ったのか、思い出すことはできない。その日はいつも通りに始まった。まだ暗い内に起床ラッパが鳴る。「出て行け!眠れた者も、心配で一晩中眠れなかった者も。お前達は子供や妻や両親から離れて暮らしている。そして、そいつらが今どんな目にあっているかわからない……どうして眠れたものか!」


ラッパが再び。「出て行け!軍曹がお怒りになるぞ!」彼らは出て行った。老いて、病んで、とてもゆっくり出てくる者もあれば、神経質になって機敏に出て行く者もあった。
彼らは皆軍曹を恐れていた。彼らは出来る限り急いだ。だが無駄だった! あまりにも騒がしく、あまりにも興奮していた! 早さも不十分だった!軍曹は叫んだ。「気をつけ! そこに立っていろ! それともこのライフルの先っちょの助けがいるか? おお良いだろう。本当にそうして欲しいのならな!」


軍曹と副官はライフルの先で全員を殴り始めた。老いも若きも、強き者も病める者も、黙って、罪ある者も無実の者も。


彼らが呻き、喘ぐのを聞くのは痛ましかった。


私もきつく殴られ、あまりにきつくて倒れるしかなかったが、それでも彼らの呻き声は聞こえていた。地面に倒れて立ち上がれなかった者は皆は頭から再び殴られた。


私は意識を失っていたに違いない。次に私が聞いたのは兵士の言葉「全員死んでいます!」


するとすぐに軍曹は我々を片付けるよう命令した。


私は意識のあるかないかの状態で横たわっていた。辺りはやたら静かになった――恐怖と苦痛の中で。すると軍曹の叫び声が聞こえた。「番号、はじめ!」


彼らはゆっくりと、不規則に言った。「1、2、3、4 ――」「気をつけ!」軍曹は再び叫んだ。「もっと早く! 最初からやり直し! 何人ガス室送りにするか1分以内に知りたいのだ! 番号!」


彼らは再び番号を言い始めた。始めはゆっくりと、1、2、3、4 、そして段々と早くなり、ついにはあまりに早くて私には馬の足音の様に聞こえ、そして突然、彼らは番号の最中、「シェマ・イスロエル」を歌い始めたのだ。


聞け、おお、イスラエルよ。
主は我らが神、主はただひとつ。
汝らは、全ての心、全ての精神、全ての力をもって、主なる神を愛せよ。
今日我が命じた、これらの言葉を汝らの心に留めおくべし。
これらの言葉を弛まず、汝らの子らに伝えるべし。
汝ら家に居るときも、道を歩む時も、休みたる時も、起きたる時も、
これを語り聞かせるべし。
これを印として汝の手に結び、覚えとして汝の額に付し、
汝の家の戸口の柱にも門にも書き記すべし。


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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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