この「牧歌、◯◯年末の喜びと感謝」とは何かについては、昨年の記事をご参照ください。要は年末の挨拶です。書ける年と書けない年があるのは適当人間らしいところですが、今年は書けそうだったので。別に大したことを書くつもりはありません。
子どもが生まれたばかりの頃は、まだ若者の側にいるつもりだったけど、上の子が小学校に上がったら、なんだか自分もとうとう「向こう側」、つまり「おじさん」の方に来てしまったんだなという感覚が強くなってきた。ついつい、ブログで文章を書く時も、プチ老害っぽさを演出しがちだ。説教するってぶっちゃけ快楽。でも、僕は「説教するうざいクラオタおじさんはこの世のクズ、ゴミ、絶対悪」のような空気の中で十余年過ごしてきたので、程よいところを突くように細心の注意を払いながら、小さい快楽をチビチビやるように嗜んでいる。
現実の辛い世界に左右されず、常に高いところ(すなわち低いところでもある)から見下ろすように、美しい音楽に触れ、語っていたいという気持ちが昔は強かったけれど、そうもいかないなと考え始めるようになった。これも年取ってきたせいかしら……そうでなくても、ここまで現実がぶっ飛んでいると、天界で悠々、のような態度はさすがに憚られるようにも思う。ロシア音楽好きを自称していた僕にとっては辛い一年だった。そう思って、↓の記事を書いた。
別にこれを書いたことで何かがどうなる訳では無いのだけど、僕もわからないなりに、自分の気持ちを表明したいと思ったので。
そんな悲しさもあったが、今年はヴォーン=ウィリアムズの生誕150年が盛り上がったのは良かった。今年一番頑張って書いた記事、めっちゃ長いんですけど、音楽好きな人にとっては、きっと何か感じられる内容だと思います。でも長いから、ほとんどの人は全文をじっくり読むことはないでしょう。別にいいです。マジで長いから。誰か一人でも、刺さってくれたら。
そして盛り上がったといえば、アイカツ10周年。今年のベストコンサート(とか決めるほどコンサート行ってないけど)は間違いなくこれ、最高。この記事も気合い入れて書いたなあ。いつも正直に、本音を書くように努めているつもりです。
10周年イベントも現場参加はなかなか叶わず(平日昼だったらガンガン参加するんだけどなあ)、配信などで楽しめました。音楽関係ないアイカツ関連記事もメニューのOthersにあるので、興味ある方はぜひ。まだまだアイカツCDレビュー記事は書く気満々マンなので、需要はともかく、来年も書いていくつもりです。やっと21枚めまで来ました。
もうすぐ無印アイカツのCDレビューも終わってしまうな。まあ、その先もたくさんあるので、どんどん書くけどね。でもTwitterでの告知は控えめにしようかな、クラシック音楽ブログだし……なんて思ったこともあったけど、絶対やめん。アニメとかを小馬鹿にしながらクラシック音楽通ぶってるようなやつにこそ見せつけてやりたいという歪んだ欲望があるので、絶対ツイートする。ふふふ……ああ、1月の映画楽しみだなあ!
アイカツも半分はオペラやバレエの延長線上だと思うので、100年前の観衆がシェエラザードの寵妃ゾベイダを踊るイダを観るのと同様の興奮を、現代の僕はセニョリータシェヘラコーデの紅林珠璃やアジアンナイトコーデとブレーズロータスコーデの香澄姉妹で味わう。舞台芸術とアニメは違う?どうかな?😎 pic.twitter.com/58uIht8dWj
— ボクノオンガク (@bokunoongaku) December 21, 2022
そして、年末に書いた、年取っちゃった感が満載のASIAN KUNG-FU GENERATIONの記事も、最後にたくさんの人に読んでもらえて嬉しいです。
2008年にこのブログを始めたことは全く後悔しておりません。そこから14年ですか。あっという間だなあ。本当に、個人の思い出を書いただけで、大した内容ではないんですけど、これを読んでくれた方で、全く知らないTwitterにいる人が、自身もアジカンの話をした後で「刺さった音源と刺さらなかった音源が異なるだけでその時代に恐らくありふれていたであろう話がありふれていた話のように記述されているのはどちらも同じ」と書かれていて、まさにそう、本当にそう、これよこれ、と思ったので、ここに記しておきます。極めて個人的な話であり、そして同時に、ごくありふれた話でもある。ただ、それだけのことです。でも、それは僕にとって大切であり、誰かにとって大切になりうるものです。本当に大切なことはそういうところにあると、感じるようになりました。ああ、年取ったなあ。今年も皆様お世話になりました。読んでくださる方、シェアしてくださる方、ありがとうございます。来年もよろしくお願いします。来年もまた一つ歳を重ねて、年相応の「永遠の17歳」でいたいと思います。
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more