歌詞置き場10

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ヤナーチェク カンタータ「アマールス」


I
バリトン独唱
Žil v klášteře od dětství,  彼は幼い時から 僧院で育った
jak tam přišel sám nevěděl,  どうやってそこへ来たかも知らずに        
že děkoval však hříchu své zrození,  だが 罪深い生まれゆえに
tož Amarus jej zvali!  アマールスと 呼ばれた!


合唱
že děkoval však hříchu své zrození,  罪深い生まれゆえに
tož Amarus jej zvali!  アマールスと 呼ばれた!


II.
合唱
Byl velký a bledý, stále zamyšlený,  背は高く青白く いつも物思いに沈んでいた
jak by hledal cos neznámého!  何か未知なるものを 求めるかのように!
Jednou pravil k Bohu,  ある日彼は 神に祈り言った
když měsíc stříbřil mříž jeho cely:  月が 僧房の格子を銀色に照らしていた。


テノール独唱
„Za všecka muka, všecko odříkání  「どんな苦しみも断念も厭いません
za ztracený svůj život,   呪われた私の命にかけて
jen jednu milost si žádám od Tebe!  ただ一度の御慈悲を 教えてください
Rci, kdy zemru?“  言ってください,わたしはいつ死ぬのでしょう?」


合唱
A nedomyslil ještě,  その言葉の まだ終らぬうちに
již anděl slétnul, v sluch mu šeptal:   天使が舞い降りてきて 彼の耳に囁いた


ソプラノ独唱
„Umřeš oné noci, kdy zapomeneš  「ある夜 お前は死ぬのです うかつにも
v lampu před oltářem nalíti olej!“  祭壇の前の灯明に油を注ぐことを忘れて!」


合唱
„Umřeš oné noci, kdy zapomeneš  「ある夜 お前は死ぬのです うかつにも
v lampu před oltářem nalíti olej!“  祭壇の前の灯明に油を注ぐことを忘れて!」


III.
合唱
Prchly dny a léta,  日々は流れ,歳月はめぐったが
tich sám jako vždy Amarus žil smutný;  アマールスは ひとり淋しげに生きていた


テノール独唱
Prchly dny a léta,  日々は流れ,歳月はめぐったが
tich sám jako vždy Amarus žil smutný;  アマールスは ひとり淋しげに生きていた
vždy v lampu věčnou  いつも永遠の灯明に
když přilíval olej, děl k sobě:   油を注ぐたびに呟いた
„Rozsvěcuji svoji duši“   「私の魂に燈をともしているのだ」
a bolestně se usmál.  そして苦い笑みをもらした。
Jednou z jara též přišel  ある春の日 彼はいつものように来た
v lampu dolíti zas olej.  灯明に油をまた注ごうと。
U sloupu na klekátku,  柱のそばの祈祷台
pod Panny Marie sochou  ぬかずく聖母マリア様の像の下に
zřel dva milující!  恋人たちの姿が見えた
Stál za nimi a dech svůj zdržoval.  彼は二人の後ろに立ち,息をひそめていた
A když se domodlili, rychle šel za nimi!やがて二人が祈り終えると 急いで後をつけた!
Jej divná touha jala.  言い知れぬ欲望にかられて
Stál na klášterním hřbitově,  彼は修道院の墓地で歩みをとめた,
pln bezu a střemchy byl vzduch,   リラや実桜の香りが空中にただよい
vůně opojivá stoupla mu do hlavy,  その甘い香りに酔いしれた
kdes v keři pták zpíval  どこか茂みで小鳥がさえずり
a motýli, jak dva květy oživené   つがいの胡蝶が ふたひらの花のように
náhle kol něho lítali!  ふと目の前をかすめていった
Šel dál a dále.   彼はさらに先へと歩いていった
Na jednom hrobě,  ある墓の上
který srovnán s drnem,  下草に蔽われ
pod lesem kvetoucího bezu mizel,  リラの花咲く林の葉隠れに
tam seděli ti šťastní,  あの幸せそうな二人が座り


合唱
tam seděli ti šťastní,  あの幸せそうな二人が座っていた


テノール独唱
on měl hlavu na ňadrech jejích  若者は頭を娘の胸にもたせかけ
a v její černé vlasy  娘の黒髪の中に
bez střásal těžce zrosené květy,  リラが露をいっぱいに含んだ花を投げかけていた
a pták zpíval za nimi  その向こうでは小鳥がさえずり
a voněl bez a v trávě hrála rosa.  リラが香り 草の上を露が転げていた


合唱
Tu Amarus matky vzpomněl,  その時アマールスは母に思いを馳せた
již nepoznal.  知るはずもない母親に
Již měl co děkovati,  彼はすでに感謝していた
za trpký tento život!  苦しい人生を与えてくれた母に!


IV.
バリトン独唱
Dnes nedolil Amarus lampu věčnou.  その日アマールスは 灯明に油を注がなかった
Stál ustavičně a pták stále zpíval.  彼は立ちつくし 鳥は歌い続けていた
Dne druhého, když k hóře přišli bratři,   あくる日 修道士たちが祈りに来てみると
tu našli lampu věčnou zhaslou a sirou,   灯明は消え 見捨てられ
a po Amarovi nikde ani stopy.  アマールスの姿は どこにもなかった


合唱
Tam na hřbitově ležel,  あの墓地の 人目のつかない墓の上に
na zapadlém rově svojí matky ležel.  横たわっていた 生みの親の墓の上に
Tvář obrácenou v luž a střemchu zkvetlou,  面を リラと 花咲く実ざくろに向け
a tak ležel tam na hrobě své matky  母の墓の上に横たわり
a pták stále nad ním zpíval.  その上で 小鳥がさえずっていた


V.
エピローグ
合唱
Amarus jej zvali. その人の名は アマールス
Amarus jej zvali. その人の名は アマールス


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Author: funapee(Twitter)
都内在住のクラシック音楽ファンです。コーヒーとお酒が好きな二児の父。趣味は音源収集とコンサートに行くこと、ときどきピアノ、シンセサイザー、ドラム演奏、作曲・編曲など。詳しくは→more

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